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【軽薄短小化の衝撃】業界別まだら模様の景況

生き残りへ激烈な技術競争

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2009年3月18日(水)

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日経ビジネスが生んだ時代のキーワード「軽薄短小」。
ヒット商品から産業構造の変化まで新しい時代を一言で表した。
1980年代初頭の大変化から、時代の断絶に直面する今を生き抜く知恵を読み解く。

* * *

1982年2月8日号より

素材産業は大不況、エレクトロニクス産業は“我が世の春”。軽薄短小化は日本経済を二極化させ、まだら模様の景気局面を生み出している。
このあおりを受けて、第3次商社斜陽論がささやかれ、運輸業は経営不振に追い込まれている。
しかし、軽薄短小化の衝撃はそれだけにとどまらない。各企業に生き残りのための技術開発競争を強いていく。

片や量産開始、片や工場閉鎖 明暗際立つ半導体とアルミ

 「日立製作所は256キロビットの超LSIの量産開始を決め、58年春にも出荷を開始する」。

 「三菱軽金属は直江津工場を閉鎖、精錬は坂出工場に集中する」。

 昨年の秋から年末にかけて日経新聞紙上で報道されたエレクトロニクス産業と素材産業の対照的な動きである。この明暗分かれた図式は、第1次石油ショック以降の基調的なものとはいえ、ここへ来て行きつくところまで来たという感がある。

 2~3年前まで素材産業は構造不況業種といわれながらも、当面はカルテルを実施して生産調整し、市況の回復を待つというスタイルがほとんどであった。事実、51~52年の長期不況の際には対症療法的な政策で、とりあえず危機を乗り切ったのである。設備過剰の問題にしても「4~5年先には逆に供給不足の可能性もある」と業界だけでなく政府、銀行も見ていたフシがある。しかし、事態は大きく変わった。

 「塩化ビニール樹脂業界全体で月間40億円前後の赤字が出ています。56年度1年間では500億円を超えることになるのでは……」(大塚平吉・呉羽化学工業常務)。

 「うちでは毎月10億円ぐらいの赤字が出ています。業界全体では56年度末に累積赤字が1000億円を超えそうですな」(松永義正・日本軽金属社長)。この1000億の赤字はアルミ精錬6社の資本金合計を上回るものである。

 こうなると、「当面、首をすくめて嵐の通り過ぎるのを待つ」といった姿勢は許されない。「アルミは精錬、圧延の垂直統合が避けられない。場合によってはその上で水平合併もあり得るのではないですか」(松永社長)。「全国に12あるエチレンセンターも立ち行かなくなるところが出るかも」(森本彰二・住友化学工業常務)。業界内部でも以前にはない切迫したムードが漂っている。

 このため三菱の直江津に続き、昭和軽金属は大町工場を今年6月に工場閉鎖することを決め、住友アルミ磯浦工場もこの3月まで操業を停止するなど、あわただしい動きが続いている。また、塩ビ業界でも業界17社を四つのグループに分け、共同販売化構想が持ち上がった。「この春にもわれわれのところはスタートできると思います。いずれは生産の受委託に進むことになるでしょう。そうでなければ効果が出ません」(森本住化常務)。過当競争を繰り返してきた塩ビ業界がまがりなりにも、販売面で同一歩調をとるのは、「業界の歴史始まって以来のこと」(森本常務)という。それだけ追い込まれていることの証明である。

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