• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

厳しい経営環境時になぜオープン・イノベーションなのか?

  • 諏訪 暁彦

バックナンバー

2009年3月26日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 なぜ今、オープン・イノベーションに取り組む企業が増えているのでしょうか。

 最近オープン・イノベーションのプロジェクトを実施した、国内のある自動車部品メーカーの担当者のこのコメントに、その答えがあると思います。「1年前に技術募集を行った時よりも、質の高い技術がより多く集まった。しかも、従来の半分ぐらいの費用で実施に応じてくれている」。

1つの技術募集に対する平均提案件数の推移

 高い技術力を持つ海外の主な先進国は厳しい経済環境にさらされ、各国の大学や研究所、技術ベンチャーも資金提供者が激減して非常に厳しい状況にあります。このため、お互いが合意できる条件を、より熱心に検討するようになっており、プロジェクトが成功しやすい環境にあるようです。

 「多くの自動車メーカー、自動車部品メーカーが将来の研究開発に投資する余裕がなくなっているため、逆に、今が一気に差を広げるチャンスと捉えている。多くのテーマに手を出すわけには行かないが、5~10年後の自動車において本質的な競争優位をもたらす技術を見極め、積極的に取り込んでいきたい」と、上記の自動車部品メーカーでオープン・イノベーションを進めるリーダーは語っています。

 市場が停滞する中、売り上げを維持・成長させるには、競争力のある製品を出していくしかありません。

 製品化の加速もオープン・イノベーションの魅力の1つです。オープン・イノベーションを進めてきた、ある国内化学メーカーは、業績悪化に伴うキャッシュ節減のため、下期のオープン・イノベーションの推進を一度は見送りました。しかし、事業の競争力強化を図りたい現場からオープン・イノベーションを活用する要請が高まり、緊急性の高いニーズに関しては、予定を前倒しして、社外のパートナーを探すことにしました。同社の開発チームはすでに有望な社外組織を特定しており、技術導入が実現すれば、業績回復の一助となることでしょう。

 リスクマネジメントという考え方で、オープン・イノベーションに投資している企業もあります。ある企業は、急速な事業環境の悪化のため、2009年度中に数千万~数億円の開発投資が継続できないテーマも出てきました。しかし、今年投資を見送った開発は、来年余分に投資額を増やしたところで1年分の後れを取り戻すことはできません。自前開発だけで考えると、どうしても開発遅延のリスクが発生します。

 そこで、2009年度は、後れを取り戻すことが見込めそうな代替技術やスキルを保有している外部の組織を見つけて、協業に向けた関係構築をしておくことにしました。本来かかっていた開発投資の1~2割を関係構築に費やしておくことにより、将来の事業を支える技術が不測のリスクを回避するのが狙いです。

コメント0

「諏訪暁彦の「オープン・イノベーションのすすめ」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

グローバル市場でいい仕事をしたければ、まず「世界に通用する見識」を磨くことだ。

中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授