グリーン・ニューディール沖縄のプロジェクトの船出は、極めて順風の中にあった。
4月23日夕方に那覇に着いた私たちは、翌日、県庁と那覇商工会議所を訪れた後、沖縄電力那覇支店おきでんふれあいホールでの次世代エネルギー講演会に向かった。集客に成功して180人くらい参加しそうだと聞いていたのに、実際には220人を超える人が集まっていた。本土から参加した人も20〜30人はいたようだった。
「グリーン・ニューディール沖縄に向けて」と題したこの講演会で、私はこう語った。グリーン・ニューディールの新しい動きは、最初は行政が主導し、次の段階では徐々に民間のビジネスとして成立させ、5〜10年後にはこの分野の民間ビジネスが成長していくようにすることが成功のカギを握っている。
このための経営力とノウハウや知的財産が一番大切になるので、これを他国に先駆けて実際に養ったり創造したりすることが、国際競争に勝つために重要である。その舞台として、沖縄が日本国中で最適の地域だと説明した。
私の後に続いた同僚の堀江英明准教授は、二次電池が社会を変える高い潜在力を持っていることと、その環境・エネルギー問題への具体的な貢献モデルを説明した。
スーパースマートグリッドの電気社会システムを築く
まず、観光県沖縄の約2万台のレンタカーを電気自動車にしていく。平均的な観光客は2泊3日滞在してレンタカーを借り、3日間で250キロメートルを移動する。レンタカー会社とホテルに充電スタンドが設置され、県内に50カ所ほど急速充電スタンドがあれば、電気切れのリスクはなくなる。細長い島だからこの充電問題は割と簡単に解決されそうだ。
同時に行うのは、自然再生エネルギー利用の推進。風力発電と太陽光発電の施設建設である。風力発電はコストが安く、急速に広まっている。デンマークでは電力需要の約15%を風力発電で賄っている。近々に返還される普天間基地は4.8平方キロメートルの面積があるので、ここを自然エネルギー発電基地にしただけで、沖縄の電力需要の3〜4%を賄うことができそうだ。
風力発電も太陽光発電も最大の弱点は、発電量が文字通り風任せ、お天気任せなことである。しかし、日本には世界トップの二次電池技術がある。自然エネルギー発電の最終的な効率は二次電池を利用して蓄電することによって倍くらいに上がるだろう。
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