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今後出現するビジネステクノロジーの4大トレンド

  • 横浜 信一

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2009年5月26日(火)

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 100年に1度と言われる経済の下降も世界的には底打ち感が出てきたようであるが、我が国ではまだまだ厳しい経済環境は続くと想定される。こうした状況の中で、ビジネステクノロジーの分野で、グローバル規模での視点に立った時に予想される影響は何か、どんな新しいトレンドが生まれてくるのか、考察してみたい。

 我々は21世紀初頭にも世界規模での景気下降期を経験している。いわゆるIT(情報技術)バブルの崩壊である。では、今後のビジネステクノロジーのトレンドは、ITバブル崩壊以降の歴史を繰り返すことになるのだろうか?

 答えはノーである。なぜならば、当時と今ではビジネステクノロジーが置かれている環境は大きく異なっているからだ。企業におけるIT支出は当時よりもはるかに大規模になっており、事業運営におけるIT活用も飛躍的に高まっている。日々の仕事でITを使わない日はない。家庭や個人の日常シーンでも、インターネットの利用は、パソコンとモバイルの双方合わせると、この10年でほぼ100%近くまで高まった。

 このようにIT活用が企業・政府・消費者のすべてにとって、なくてはならないものになっている今日の環境の中で、景気後退に伴い、必然的にITに対する見方、考え方も見直しが求められてくる。具体的には、過去10年間とは異なる、新しい潮流が4つ生まれてくると考える。

(1)ITと企業財務の融合

 もともと、多くの企業ではIT推進は財務・会計関係の部門が担当するケースが多かった。これは企業におけるIT活用が会計処理への利用から始まることが多かったためである。その後、ITの利用が会計処理を超えて事業の業務運営面へと拡大するにつれて、財務・会計部門の手を離れて、独立したIT部門が設立されるようになった。

 しかし、興味深いことに、今回の景気後退を契機として、改めて財務会計の長であるCFO(最高財務責任者)とITの関わりが高まってくると想定される。ただし、昔のように会計処理のツールとしてではなく、キャッシュ・マネジメントのツール、「資産」という新しい位置づけをもってである。

 IT部門が管理するIT資産はデータセンター、ハードウエア、ソフトウエアなど膨大な規模に成長してきた。これらは過去のIT投資の結果何年にも亘って徐々に蓄積されてきたものである。財務の安定性が求められてくる今日、CFOの視線に立てば、こうしたIT資産を生かしてキャッシュを生み出すことができないものか、という発想が高まると想定される。

 具体的な例としては、ファイナンスのためにアウトソーシング契約を結ぶことが考えられる。IT資産を売却することで多額のキャッシュを受け取り、アウトソーシング契約の期間を通じてサービスフィーを支払うというのは1つの典型例である。

 すべてのIT資産でなくとも、データセンターなどに限定するパターンも考えられる。あるいは、IT投資に当たり、ベンダーファイナンスを組み合わせるパターンも出現すると思われる。工場建設など資本財への大規模投資を行う際にベンダーファイナンスが組み合わされるのと同様の発想である。さらに、CIO(最高情報責任者)にとってもITをコストの視点ではなくキャッシュフローの視点で評価、経営会議などへ説明できるようになることが重要になってくる。

(2)IT予算を巡る社内競争の激化

 あらゆる業種、規模の企業においてITが事業戦略に果たす役割が高まってきたことは論をまたない。そうであっても、IT予算に対してはこれまでにない低減圧力が加えられることとなるのは避けられない。この結果、限られたIT予算を巡って社内の獲得競争が激しくなることは容易に想定される。事業部や機能部門の担当役員にとっては、IT予算を獲得できるかどうかが競争力を維持・向上させるうえでの大きなカギを握るからである。

 CIOの立場に立つと、IT予算の編成に当たって、客観性、中立性がこれまでに増して重要になる。特定の部門や特定プロジェクトへ肩入れしているように見られないためにも、事実に基づいた費用対効果分析を徹底する態度がこれまで以上に求められる。

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