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新生GM、「シボレーボルト」は救世主か

期待のハイブリッド車、高性能だが厚い「コスト」の壁

  • 池原 照雄

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2009年6月2日(火)

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 事実上の国有企業となるものの、財務、労務の重荷を降ろす「新GM(ゼネラル・モーターズ)」。その再生は、今後1~2年に投入する新モデルの成否にかかってくる。同社が切り札とするのは、来年に投入予定のプラグイン方式によるハイブリッド車(HV)、「シボレーボルト」だ。

 本格的な量販を目指すプラグインHVとしては世界初となる。だが、これまでに明らかにされてきたスペックを見る限り、「救世主」となるには荷が重そうだ。

 GMの再建には、自動車ユーザーに対する「生まれ変わった」という強力なメッセージが必要であり、メーカーである以上、それを担うのは商品でしかない。特に、日本の自動車市場がHVで長期の低落傾向に歯止めをかけつつあるように、「環境」がキーワードになるし、最も分かりやすいメッセージとして伝えることができる切り口でもある。

 2007年1月のデトロイトモーターショーで、開発構想が明らかにされたシボレーボルトは、次世代HVとして注目されてきた。もともとHVや燃料電池車など環境対応車の基礎技術のポテンシャルは低くないGMだけに、HVでトップを走るトヨタ自動車の経営陣も強い関心を示している。

走行性能や燃費性能はハイレベル

 シボレーボルトは、GMが「E-REV(Extended-Range Electric Vehicle=航続距離の長い電気自動車=EV)」と呼んでいることから、日本のメディアもEVとして紹介することが多い。しかし、1.4リッターのターボ付きガソリンエンジンも搭載しているれっきとしたHVだ。

 エンジンは直接、車両の動力に使わず、もっぱら発電のために回すという「シリーズ型」HVである。システムが比較的簡単であり、現状ではトラックやバスに多く採用されている。ちなみにトヨタが今年末に法人向けから販売する予定のプラグインHVは、「プリウス」などと同様にエンジンも動力に使う方式である。

 シボレーボルトはバッテリー(2次電池)にリチウムイオン電池を採用、フル充電時にはエンジンの助けを借りずに64キロの連続走行が可能となる。バッテリーの残量が減ってきた時点でエンジンが始動し、電気を補充する。

 もちろん、HVやEVに不可欠な減速時のエネルギー回生機構もあるし、「プラグイン」と呼ぶように家庭のコンセントからの充電もできる。ガソリン満タン時からの航続距離は、ガソリン車に遜色ないレベルとなりそうで、コストと並んでEV最大の弱点である航続距離を克服する。

 モーターの出力は120キロワットと強力だ。エンジンもモーターも前モデルより大きくしたトヨタの新型プリウスの総合出力(エンジンとモーター)が100キロワットなので、その威力がうかがえる。

 エンジンを起動させずに64キロを走行できるのはボディーのフロア下中央部に大量のバッテリーを搭載するからだ。その容量は16キロワット時だという。数字だけではピンとこないが100ワットの電球を160個、1時間つけっ放しにできるエネルギー容量だ。

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