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次は「日本車離れ」という懸念

GM破綻は対岸の火事ではない

  • 牧野 茂雄

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2009年6月3日(水)

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 ここ数年、米ゼネラル・モーターズ(GM)の業績が低迷した最大の理由は、ホームマーケットであるアメリカでの販売不振に尽きる。その理由については、「GMは燃費の良い小型車を持っていない」「だから日本車に負ける」というふうに語られてきた。

 確かに結果論はそうだ。しかし、米国の自動車メーカーはもともと小型車など眼中にない。大きな金魚鉢に入れた金魚が大きくなるように、アメリカ大陸をいつでも横断できるクルマを求めてきた市場では、クルマは必然的に大きくなって当たり前。その一方で「親の世代」を否定する傾向が「アメリカ車離れ」という傾向をもたらした(関連記事:「ビッグスリーが儲けてきた理由」「ビッグスリーが輝きを失った理由」)。「若者のクルマ離れ」が懸念されている日本にとって、GMの破綻は「対岸の火事」ではない。

 2001年の同時多発テロ以降、全米自動車販売実績はじわりじわりと落ち込んでいった。2000年の1740万台に対し、2001年は1717万台、2002年は1684万台、2003年1668万台、という状況だった。

 ビッグスリーについて言えば、テロ直後のバイ・アメリカン運動による効果は長続きせず、徐々にシェアを失っていった。フォードはその直前、ブリヂストンファイアストン製タイヤを履いたSUV(多目的スポーツ車)の横転事故多発にからんだトップの失言により販売がダメージを受けていたので、テロはキツいジャブになった。

2002年には2000億円の利益があったGM

 一方GMは、販売店向け報償金とユーザーへのキャッシュバックで多額の出費をしながらも、2002年決算で2000億円の純利益を計上していた。「ジリ貧ビッグスリーと躍進日本勢」という傾向だったが、好調トヨタ自動車でもレクサスのセダン系は前年実績を割り込み、トラック系(ピックアップ、SUV、ミニバン)のレクサスGX(ランドクルーザー)とRX(ハリアー)がその穴を埋めるという現象は見られ、日本勢がトラック系車種の充実に向かいつつあった背景がはっきりと現れていた。

 中重量商用車を除く軽量車(セダン、クーペ、ステーションワゴン、ピックアップ、SUV、ミニバンなど)の合計でビッグスリーのシェアが初めて6割を下回ったのは2004年。この年の北米市場は1699万台、前年比1.4%増、2005年も微増だったが2006年は1656万台と落ち込み9年ぶりの低水準に。07年はさらに滑って1615万台。2005年夏のハリケーン被害以降、ガソリン価格の高騰から「よりエンジン排気量の小さなクルマ」へと需要がシフトしたことから、ビッグスリーのドル箱だった大型ピックアップ/SUV系の売れ行きが悪化した点が全体需要に影響した。

 そして昨年、金融危機により市場は崩壊した。年間1325万台という水準は、まさに危機である。

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