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進化するシステム、進化しないシステム

グリーン・ニューディールからビジネスチャンスは生まれる

  • 宮田 秀明

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2009年6月19日(金)

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 大学に入学した時、何の部活動をするか迷った。一番好きなスポーツは野球だが、練習が厳しそうで勉強がおろそかになりそうだった。中高と柔道をしていたので、先輩から柔道部へ勧誘されたが、東大柔道部は伝統的に寝技中心で面白くなさそうだった。自動車部が魅力的だった。入部すると教習所に行かなくても、校内で練習して免許が取れると言うのだ。

 そうして入部した自動車部の活動の多くは車の整備と修理だった。当時の車の品質はかなり悪かった。エンジンのクランク・シャフトが折れたり、エンジンを支える金物が割れたりした。修理の技術が未熟なおかげで起きるトラブルも少なくなかった。今では信じられないことだ。

乗用車は「単純な構造」から「複雑なシステム」へ

 それでも私たち素人が修理できたのは、当時の乗用車の構造が単純だったからだ。ボンネットを開けるとエンジン、気化器、ブレーキシリンダー、バッテリーといった要素が一つひとつ明確に区別されて配置されていた。機械部品の集合体がボルトとナットで結合されてできていたのだ。電気は照明と計器と点火のためにしか使われていなかった。

 その後、車は大きな進歩を遂げた。車には30~60個のマイコンが搭載されていて、ほとんどのものがコンピューターによって制御されている。素人が修理できるものではなくなってしまった。つまり機械の集合体から、情報システムを駆使した「高度に進化した複雑なシステム」へと発達したのだ。その結果、乗用車の性能はすべての面で向上した。昭和53(1978)年の排ガス規制もクリアーしたし、安全性、燃費、快適さも大きな進歩を遂げた。

 しかしすべての工業製品が乗用車のように進化したわけではない。40年前と全く変わらない製品がそのまま製造されているケースもある。

 それでは、この40年間に経営は進化したのだろうか。社会システムは進化したのだろうか。

コメント1件コメント/レビュー

判断のつかない問題が最後に提起されていた。正直,京都議定書では浮かれすぎで「名(京都)を取って,実(90年比6%off)を取られた。」と感じている。野心的な目標がこの10年の経済低迷と関係しているのではとも思うし,この先本当に目標達成できるのか?そのためにどんな犠牲を強いられるのかと思うと釈然としない。 しかし,筆者が述べているように米国の自動車排出ガス規制ではいち早く野心的に取り組んだことが今日の自動車業界の隆盛につながっている。その通りだと思う。 ただ,今の日本に過日のような技術開発力,活力があるだろうか。中国,インドなどの企業に格好の市場を提供するだけで終わってしまわないか。 「自らを助ける力もない国が世界で存在感を示せはしない。」と叱られそうである。こんなことを考えてしまうほど国家のシステムは弱体化していると感じている。ICT技術や電池技術で日本はトップグループにいると聞く。それを生かせないシステムしかもたないわれわれこそが不幸なのだろう。しかし「進化しないシステム」を進化させない原因は我々自身にあるのかもしれない。筆者がその点の明確な批判を避けられた理由が知りたいと感じる。(2009/06/19)

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判断のつかない問題が最後に提起されていた。正直,京都議定書では浮かれすぎで「名(京都)を取って,実(90年比6%off)を取られた。」と感じている。野心的な目標がこの10年の経済低迷と関係しているのではとも思うし,この先本当に目標達成できるのか?そのためにどんな犠牲を強いられるのかと思うと釈然としない。 しかし,筆者が述べているように米国の自動車排出ガス規制ではいち早く野心的に取り組んだことが今日の自動車業界の隆盛につながっている。その通りだと思う。 ただ,今の日本に過日のような技術開発力,活力があるだろうか。中国,インドなどの企業に格好の市場を提供するだけで終わってしまわないか。 「自らを助ける力もない国が世界で存在感を示せはしない。」と叱られそうである。こんなことを考えてしまうほど国家のシステムは弱体化していると感じている。ICT技術や電池技術で日本はトップグループにいると聞く。それを生かせないシステムしかもたないわれわれこそが不幸なのだろう。しかし「進化しないシステム」を進化させない原因は我々自身にあるのかもしれない。筆者がその点の明確な批判を避けられた理由が知りたいと感じる。(2009/06/19)

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