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ソーシャルメディアとマスメディアと読み手の「限界」

イランの騒乱報道を通じて感じたこと

  • 須田 伸

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2009年6月23日(火)

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 「今から地下鉄に乗ります」とか「もう寝ます」といった短文による「つぶやき」が盛んに交わされるツイッター(Twitter)。「ピアノを弾く猫」とか「イギリスの中年女性の奇跡の美声」が話題になるユーチューブ(YouTube)。こうした誰もが情報発信に参加できるソーシャルメディアの普及によって、世界に流通する情報の量は爆発的に増加しています。

 グーグルなどの検索エンジンは、そうしたあふれる情報を絞り込むための優れたツールですが、毎秒ごとにそのトピックに関する「140文字以内のメッセージ」が、世界中から流れ込む状況では、検索が追いつかない事態になります。それを今週は身をもって体験しました。イランの大統領選挙後の混乱と、それに関するソーシャルメディア上での情報のやりとりです。

ポルノサイトへのスパムも入り乱れる

 「今から地下鉄に乗ります」というつぶやきや「ピアノを弾く猫」の動画といったものであれば、その発信者の意図などさほど気にせずに楽しむことができます。しかし、今回のイランで起きている事態のように、さまざまな政治的な意図が絡む時、目の前で次々と更新されていく情報が、どこまで真実なのか、扇動的なものなのか、判断することはとても難しいです。

 イランの大統領選挙の結果をめぐって、デモ活動が拡大し、外国人ジャーナリストの取材活動がイラン政府によって制限される中で、ツイッターやフェースブック(Facebook)、ユーチューブといったアメリカの民間企業が提供しているソーシャルメディア・プラットフォームを通じて、プロの記者ではなく、イラン市民の手によって現地で起きていることが世界中に配信され、それをCNNやBBCなどのマスメディアが伝えるといった現象が起きました。

 私自身も、こうしたソーシャルメディアで情報を追いかけてみましたが、「ソーシャルメディアのパワーを世界に見せつけた」というような単純な理解で片付けられるようなことではないと思いました。

 ツイッターを最小限で説明するなら、140文字以内の短文で「今、自分がしていること、考えていること」などを発信したり、他の参加者のつぶやきを受信できるサービス、となります。通常は「フォロー」している人の発言を見るということになるのですが、「#」(ハッシュマーク)を発言の中の単語につけることで、フォローしている、していないに関わらず、ツイッター内検索でそのトピックに関する「つぶやき」を拾うことができます。

 たとえば「#iranelection」を「#iranelection デモの開始は**時から」といったように自分の発言に含ませる、といった具合です。こうして報道管制が敷かれたテヘランの中から世界に向けて、今、何が起きているのか、プロのジャーナリストではなく、普通の市民たちの手によって情報が発信され続けています(リンクはこちら)。

 しかし、実際には、「#iranelection」で流れ込む情報には「ここでの発言はイラン政府によってブロックされていてテヘランでは見ることができない」「その情報は嘘だ。今、私はテヘラン市内から見ている」といった書き込み、さらにはポルノサイトなどへのスパムリンクなど、何を信じて、何を無視すればよいのか、判断に迷っているうちに、たちまち20件、30件という新たな書き込みが表示されるといった状況で、冷静に立ち止まって思考するのはほとんど無理でした。

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