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家族が抱え込むトラブルを解決する間取り

オープンスタイルはプライバシーよりも家族の絆を重視

  • 澁谷 征教

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2009年6月30日(火)

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 米国でアメリカンドリームと言われた1950年代、60年代が過去のものとなると、多くの家庭で今までに経験したことのない新たな苦悩が舞い込みます。学校で、子供たちはマジョリティーとマイノリティーの文化の違いや教育の格差に混乱。そして校内トラブルや両親との確執、非行、麻薬からの誘惑など、様々な困難な問題が子供たちを襲ったのです。

 こうした問題を解決するため、人々は専門のカウンセラーや精神科医に頼ります。それと同時に、こうした問題は特別なことではなく、どこの家庭でも普通に起きることだと考えられるようになりました。

 「それぞれの問題を解決し、家族の絆を取り戻す最も効果的な方法は、家族の思いやりと助け合いである」。その考えから、家族のコミュニケーションが取りやすい間取りの住宅作りが始まります。これが、部屋と部屋の壁をできるだけ省いた「オープンスタイル」の住宅が流行していく1つのきっかけでした(「新しい間取り『オープンスタイル』が人気」)。そして、その時々の社会背景を基に、オープンスタイルのユニットプラン(間取り)が研究開発されていきます。

過大なストレス社会を背景に生まれたオープンスタイル

 もともと、欧米では、マントルピースの傍らで家族が集い、あらゆる情報を交換していました。北欧や北米でも特に寒い地方では、暖炉の傍らにベッドを置いたり、煙道の横にベッドを置いたりして寝る習慣もあります。日本でも昔は、囲炉裏や火鉢、コタツなどを囲んで家族が団欒していました。夏になると外に縁台を出し、近所の人々と老若男女がコミュニケーションを交わしました。こうしたことは、プライバシーが少々阻害されても、家族の絆を深めたり街の安全度を高めたりするには素晴らしい生活習慣だったと思います。

 米国では70年代になるとベトナム戦争が激化し、社会全体が不安定になりました。80年代にはベトナム戦争の後遺症による経済立て直しのため、より合理的で自由な経済活動が喚起され、米国の社会は大幅に規制緩和されます。

 多くの公共事業が民営化され、合理化を徹底的に追求した企業の生き残り戦略は極端な競争社会を生み出します。合理化と収益性が優先される社会は豊かさを享受するチャンスが増える半面、人々に過大なストレスをもたらしました。

 このことが、子供たちの成長にも少なからず影響を与え、様々な困難な問題が子供たちを襲うことになります。そこで70年代以降、様々なライフスタイルに合わせた多様なオープンスタイルのユニットプランが生まれます。

若い夫婦向き住宅(スターターズユニット)

スターターズユニットの共用部分(イラスト:澁谷征教、以下同)

 オープンスタイルのユニットプランの1つ「スターターズユニット」は、初めて住宅を購入する若い夫婦向けの住宅です。ダイニングルーム兼ファミリールーム兼キッチンが配置されている合理的な間取りです。日本の2LDKから3LDKのユニットプラン表示に匹敵するタウンハウスや戸建て住宅と言えるでしょう。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長