6月末にまた沖縄を訪れた。今度は学生5人と教員4人の大部隊だ。教員4人はすべて民間企業の出身者である。自動車会社の二次電池開発責任者、外資系コンサルティングファームのコンサルタント、電源開発の社員、そして製造業設計員だった私だ。教員の1人は、4日前にフランス原子力庁への出張に向かい、前日夕方に日本に戻ってきたばかりだった。羽田で彼に会って、私は言った。
「フランスから帰ってくるのが遅れて、沖縄行きの飛行機に間に合わないのではないかと心配したよ。体調は大丈夫?」
「昨日の夕方フランスから帰ってから仕事を始め、徹夜しましたが大丈夫です」
ようやく沖縄行きの機内で睡眠を取ったようだった。
一方の学生たちはまるで修学旅行のような雰囲気だ。最近の学生の特徴の1つに、遊ぶことと楽しむことが上手だということが挙げられると思う。
しかし、彼ら5人と都合で来られなかった2人を合わせて7人の学生は、この2カ月の間、沖縄グリーン・ニューディールの研究で頑張ってくれた。修士2年生が2人、修士1年生が4人、4年生が1人だ。
国際競争に勝つ正しいマネジメントを
この2カ月間の研究成果を沖縄の方々に説明することが今回の出張の目的だが、沖縄の現場を知り、研究成果を実際に実現する現場の人々と交流することも大きな目的である。研究や開発やプロジェクトの企画をする時、人を含めた現場を知り、現場と交流することはもちろん大切なことだ。
ちょうど1年前に、「二次電池による社会システム・イノベーション」というフォーラムを立ち上げ(関連記事「リチウムイオン電池がもたらす“産業革命”」)、私たちの研究グループの研究対象もこの分野にシフトしたのだが、ほかに進行中の研究も多かった。だから私は昨年1年間、二次電池関係の研究開発の指導はあまり行えなかった。それなのに、ある程度評価される結果が出たのは、若い研究者の努力の賜物である。
4月からの沖縄プロジェクトの研究開発では私が陣頭指揮を執ることにした(関連記事「グリーン・ニューディール沖縄が始動」)。システム工学的な思考法、アーキテクチャルなグリーン・ニューディールの構想、全体最適を実現するIT(情報技術)システムの構築などを本物にするステージに入ったと思ったからだ。スマートグリッド(次世代送電網)システム開発の国際競争に勝つ正しいマネジメントを実行したかったのだ。
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