• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

グーグルOSで“技術バブル”が起きるか

「ばら撒き」型ビジネスモデルへの挑戦

  • クロサカ タツヤ

バックナンバー

2009年7月16日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 米検索大手のグーグルが、OS(オペレーティングシステム=基本ソフト)分野への参入を表明した。既にスマートフォン(多機能携帯電話)向けではアンドロイドというOSを提供しており、日本でも今夏からNTTドコモが端末を投入している。今回発表した「Chrome OS(クロームOS)」はパソコン向けだ。

 業界に関心のある方は、クロームOSがアンドロイドとどう関係してくるのか、気になるところだろう。あるいは少し先走って、ケータイとパソコンのOSレベルでの統合を目指すグーグル、というイメージを持つ方もいるはずだ。

 確かにそんな構想を持つだけの材料が、グーグルには揃っている。クロームOSにせよアンドロイドにせよ、バックヤードに控える彼らのウェブサービスにつなげることを前提としたものとなるはず。つなげる先が同じなら、開発効率を考えても、むしろそこは統合しない方がおかしいとさえ言える。

 それに、今回彼らが想定しているパソコンは、いわゆる「ネットブック」と呼ばれる廉価のノートパソコンであり、外出先でウェブをバリバリ使うことを主目的としたものである。ケータイネットワークを利用したモバイル利用となれば、通信レイヤーのアーキテクチャー(設計思想)も基本的には同一のものとなり、親和性は一層高まる。

パソコンとケータイの間のハードル

 ただ、現時点でそこまで期待値を上げてしまうのは、さすがにちょっと先を急ぎすぎると思っている。もちろん最終的なゴールはそこを目指していくのだろうが、グーグルとてまだ超えなければならないハードルは少なくない。

 例えば、ハードウエアにおけるアーキテクチャーの違い。ネットブックと呼ばれてはいるが、基本的には廉価版の「ノートパソコン」である。パソコンとケータイ端末は、性能差こそ縮まってはいるが、そこで使われているデバイスや全体の組み立て方はまだまだ別物だ。

 そうした違いは、画面サイズや入力デバイスといったインターフェース、電力消費といった、人間が生活の中で端末を使う際に触れる部分に、ダイレクトに響いてくる。そしてそれは、OSやアプリケーションといったソフトウエアの作り方にも、当然影響を及ぼす。

 筆者も、グーグルが昨年ウェブブラウザー「Chrome(クローム)」をリリースして以来、日米のグーグル関係者に「アンドロイドへの統合はあるのか?」ということを明に暗に尋ねてきたが、彼らから返ってくる答えは異口同音に「まだ分からないし、実際そう簡単じゃないよ」というものだった。

 制約の大きいケータイ端末に、リソースを大きく使うパソコン向けアプリケーションを移植するのは、一般のユーザーが思っている以上に容易ではないということだ。その点では、自らハードウエアの設計を行い、ハードウエアベンダーとしての立ち位置を確保している米アップルが作ったiPhone(アイフォーン)に、まだ一日の長があるというところだろう。反対に、アップルのウェブサービスはグーグルのレベルには全く到達していないところは対照的で、また面白くもある。

バブルはどこにでも出現する

 一方、筆者が今回グーグルの明確な意志として感じ取ったことが1つある。それは、“技術バブル”に翻弄されず、あわよくば技術バブルを作る側に自分たちが回る、ということだ。だがそれを説明する前に、私たちが普段よく使う言葉の割にその意味がよく理解されていない「バブル」という概念について、簡単におさらいしておこう。

 技術の世代交代は、生物の進化のそれと比較的よく似ている。確かに、世界の片隅の研究室やガレージで「突然変異」が生じるのも同じだし、それが生態系を支配していく(つまりエコノミーを作っていく)プロセスも、いわば弱肉強食による「自然淘汰」と似ている。この突然変異と自然淘汰(自然選択)の組み合わせにより、進化が形成される。

コメント0

「クロサカタツヤのケータイ産業解体新書」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人々が働きたいという会社になるには 「働きやすさ」と「働きがい」、この2つが必要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長