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ビジネスモデル転換を強いられる自動車メーカー

製造業とサービス業の融合モデルを確立せよ

  • 宮田 秀明

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2009年7月31日(金)

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 最近、あるプロジェクトで、日産自動車本社の役員室を訪れることがあった。その場所には、今からちょうど40年前、私が学生だった頃にも訪れたことがある。

 40年前、役員応接室でお目にかかったのは当時の副社長だった岩越忠恕さんだった(後の日産自動車第10代社長)。岩越さんは東京大学自動車部OB会の会長だった。私は部員で、OB会の担当だったり主将になったりしたので、何度か岩越さんに相談にうかがった。ほとんどはお金や車を無心しに行っていたのだ。

 3年生になった時、駒場キャンパス内に車庫を建てるプロジェクトが始まり、私が中心に企画することになった。それまでは時計台のある1号館の雨ざらしの中庭で、車を保管したり整備する状態が続いていた。

 大学と交渉して土地は確保したのだが、車庫を建てる資金がなかった。当時のお金で100万円は調達したかった。

 日産本社でお会いした岩越さんの答えはあっけないぐらいだった。
 「日産とトヨタで50万ずつ出してあげよう。豊田英二さんに言っといてあげるよ」

 自動車部の先輩のおかげだった。OB会を組織して会長に岩越さん、副会長に豊田英二さんをお願いしていたのだ。それがフル活用されたというわけだ。

資本自由化以降、日本の自動車メーカーの競争力高まる

 部活動への支援要請があまりにも簡単に決着した後、岩越さんは、最近の自動車産業の現状を論じだした。

 「政府は資本自由化を強行しようとしている。これはとんでもないこと。今、ゼネラル・モーターズ(GM)の経常利益は約3000億円、つまり日産の売り上げと同じ額です。資本自由化すればGMは日産を乗っ取ることだってできるのです。こんなことをしてはいけない」

 産業界の反対の声を無視して、政府は翌年の1970年に資本自由化を実行した。そして今、その効果を長い目で見れば、資本自由化によって日本の自動車産業の国際競争力が高まったと総括できる。

 子供の虎を谷へ突き落とすような当時の通産省の政策は、日本の自動車産業を育てたのだ。

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