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「成田優先」が日本をダメにする

「アジアは羽田」「欧米は成田」の棲み分けで強くなる

2009年8月18日(火)

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 前編では、東京国際空港(以下、羽田空港)に世界で初めて誕生する「ハイブリッド滑走路」について、技術的な内容を中心にリポートした。

 今回は工事を終えた後の羽田空港が、そのポテンシャルを十分に生かせるかどうかについて検証する。


前編から読む)

 4本目となるD滑走路が完成すると、羽田空港の発着枠は現状よりも3割以上拡大し、それに伴って国際線の発着数も6.6倍に増える。

 利用客にとって利便性は高まるが、羽田空港で国際線が増えるたびに問題となるのが成田国際空港(以下、成田空港)との棲み分けをどうするかということだ。

 背景には、羽田空港の存在感が増すことに対する成田空港側の危機感がある。ただ、国内でつばぜり合いをしていられるほど日本が置かれた状況は甘くない。

羽田の旅客数は成田の1.8倍もある

 空の自由化(オープンスカイ)が急速に進む世界の空港ビジネスにおいて、今のままではニッポンの存在そのものが希薄化しかねない。

 今こそ羽田と成田がそれぞれの長所をうまく“ハイブリッド化”させて、首都圏としての「国際空港機能」を高める実行力が求められている。

 日本の空の「玄関口」として世界でも知名度が高い成田空港と、国内線を中心に運航されている羽田空港。どちらの空港が、利用者が多いかご存じだろうか。

 ダントツに多いのが羽田空港だ。

 国際航空協会(ACI)によると、2007年に羽田空港を利用した旅客数は6682万3414人。3547万8146人の成田空港と比べると1.8倍も多い。

 羽田空港の旅客数は世界の空港の中でも4位に入る。米国西海岸のロサンゼルス空港やドイツのフランクフルト空港など、その地域でハブ空港としての地位を確立している空港よりも利用している人の数が多いのだ。

世界の主な空港の旅客数(2007年)

空港名(国) 旅客数 発着数 便当たりの
旅客数
    順位   順位  
アトランタ(米国) 89,379,287 1 994,346 1 89.9
シカゴ(米国) 76,177,855 2 926,973 2 82.2
ロンドン(英国) 68,068,304 3 481,479 14 141.4
★羽田(日本) 66,823,414 4 328,000 30位以下 203.7
ロサンゼルス(米国) 61,896,075 5 680,954 4 90.9
パリ(フランス) 59,922,177 6 552,721 8 108.4
ダラス(米国) 59,786,476 7 685,491 3 87.2
フランクフルト(ドイツ) 54,161,856 8 492,569 12 110
北京(中国) 53,583,664 9 399,697 23 134.1
マドリード(スペイン) 52,122,702 10 483,284 13 107.9
★成田(日本) 35,478,146 24 194,000 30位以下 182.9

脚注:ACI調べ、羽田空港と成田空港の発着数は国土交通省

搭乗率が高い羽田空港と成田空港

 注目すべきは1便当たりの旅客数の多さだ。飛行機の離陸と着陸の数を表す「発着数」は30位以下にもかかわらず、羽田空港は旅客数の多さでは世界4位に食い込んでいる。

 単純に計算すると1便当たりの旅客数が200人を越える。世界の主要空港では1便当たりの旅客数が100人前後であるのと比べると、羽田空港のそれは驚異的に高いことが分かる。

 成田空港だって健闘している。発着数は年間20万回以下と主要空港の中でもかなり少ない部類に入る。それでも旅客数では世界24位に位置している。1便当たりの旅客数も主要空港の中では羽田空港に次いで高い。

 羽田空港も成田空港も、国から認められている発着枠の中でギリギリまで発着数を増やしてきた。それでも1便当たりの旅客数が多いということは、使用する飛行機の大きさにもよるが、総じて搭乗率が高いということだ。

 そのため、今後、発着数が増えれば、旅客数を大幅に増やせる可能性がある。羽田空港と成田空港はそれだけのポテンシャルを持っている。

経済波及効果は1兆9000億円以上?

 旅客数が増えると、経済効果はどうなるだろうか。

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「「成田優先」が日本をダメにする」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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