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夏の終わりに日本車の視界が開けてきた

米の“ポンコツ車買い替え”援軍に

  • 池原 照雄

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2009年8月26日(水)

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 自動車各社の立ち位置が、この1カ月余りで相当変わった。各国政府による新車需要刺激策のシンガリとなった米国では、この制度の利用希望者が殺到し、日本車の思わぬ需要増につながっている。7月下旬から8月初めにかけて発表された日本各社の今年度第1四半期(4~6月期)業績では、コスト低減の成果が想定以上に進展していることも確認された。業績回復の着実な足取りへと、視界が開けてきた。

 米国の刺激策は燃費の悪いクルマの買い替えを促進する補助金制度で、「キャッシュ・フォー・クランカーズ」(ポンコツ車へ現金を)と、米国らしいジョークを交えた通称がついた。7月下旬から始まったが、予算枠がなくなったため今週24日には早くも受付を終了するなど何かと話題を提供した。

 この制度では、1ガロン当たり18マイル(1リッター当たり7.65キロ)以下という燃費性能の悪いクルマを一定の性能を満たすものに買い換えると、最大4500ドル(約42万円)の補助金が支給される。当初10億ドルの予算枠でスタートしたが、反響が大きかったため米政府は8月初めに20億ドル積み増して30億ドルに増額していた。

日本車の燃費性能や信頼性が改めて評価された

 それでも枠はあっという間に満杯になった。ざっと2億5000万台の保有車両がある巨大マーケットの消費パワーの片鱗を見る思いだ。この需要刺激策に対し、日本メーカーは当初、「そう期待できるものではない」(ホンダの近藤広一副社長)と醒めていた。各社の保有車両(販売済み車両)で、該当するような燃費の悪いクルマ、つまりクランカーはほとんど存在しなかったからだ。

 このため、この制度は米メーカー優遇の需要刺激策とも見られた。実際、GM(ゼネラル・モーターズ)とクライスラーを管理下に置かざるを得なかった米政府の思惑はそうであったかもしれない。日本メーカーにとっては、よそのクランカーの持ち主を、自社陣営のディーラーに誘導するしかなかった。

 ところが、日本車に向いたのは当のクランカーユーザーだった。米運輸省が8月21日現在のまとめとして発表したこの制度による新車購入でトップになったのはトヨタ自動車で、シェアは19.2%に達した。

 さらにホンダは4位、日産自動車は6位につけており、日本の大手3社で約4割のシェアを取っている。日本車の燃費性能や信頼性が改めて評価された格好だが、米メーカーもフォード・モーターの小型車「フォーカス」が人気を得るなど、ダウンサイジングの動きを後押しする展開ともなっている。

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