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1000回超のコネコネで生まれた“結晶”

ユニチカ「高耐久性の植物由来プラスチック テラマック」(その1)

2009年9月2日(水)

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 公害が問題となっていた少年時代、大人たちからこんな話を聞かされた。

 「世間にあふれているプラスチックは、燃やせば有毒ガスが出る。だからって埋め立てても、微生物に分解されないから永遠に残る・・・そのうち、地球はプラスチックで埋め尽くされてしまうんだよ」

 プラスチックのゴミだらけになった地球を想像して怖くなり、「防ぐ方法はあるの?」と訊ねると、大人はしたり顔で答えた。

 「もしかしたら、いつの日か、葉っぱや木みたいに腐って土に還るプラスチックが発明されるかもしれないね」

 思わず「早く発明されますように」と願った覚えがある。

 その「いつの日か」が遂に到来した。しかも、土に還るだけでなく、材料も植物から作られるのだから、石油資源の涸渇の恐怖からも解放されるのだ。

“手当たり次第”でつかんだブレークスルー

 そんな地球に優しい“夢のプラスチック”が誕生した瞬間の話なのである。てっきりSF映画などで観るコンピューター制御の最先端の科学装置を思い浮かべていた。

 なのに、ユニチカの技術開発本部中央研究所研究開発グループグループ長の上田一恵は、その決定的瞬間へと至る研究プロセスについて、笑顔でこう語った。

ユニチカ技術開発本部中央研究所研究開発グループグループ長の上田一恵(写真:佐保 圭、以下同)

 「コネコネするんです、小さい装置で。温度を上げて、ガムみたいに柔らかくなったポリ乳酸を、粘土みたいにコネコネ・・・」

 取材前の予想は見事に裏切られた。しかも、さらに上田はこう続けた。

 「その中に、ありとあらゆるものを入れるんです。砂、硝子の粉、塩・・・世の中に売っているものすべて入れましたっていう感じ。実験番号は1000番を超えていますから」

 まさか、これほど“アナログ”かつ“手当たり次第”な実験によって、植物由来のプラスチック樹脂が誕生したとは思っていなかった。

 実験プロセスがシンプルだからといって、もちろん、開発自体が簡単だったわけではなかった。

 むしろ、多くの技術者たちの地道な努力の積み重ねの賜だった。

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