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アップル「iPhone」に続く、グーグルやノキア

通信プラットフォームは誰が持つべきか?

  • クロサカ タツヤ

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2009年9月24日(木)

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 米アップルは、9月9日、iPhone(アイフォーン)の世界全体での出荷台数が累計3000万台を超えたことを発表した。初代iPhoneの登場から2年強という急成長ぶりで、iPhoneと同じOS(基本ソフト)を搭載するアップルの「iPod touch」の出荷台数と合わせ、全世界で5000万台規模のiPhoneエコノミーが既に誕生していることになる。

 5000万台が多いか少ないかは、議論の分かれるところだろう。例えば端末で比較すると、フィンランドのノキアが出荷する端末台数はたった四半期だけで1億台近くを売り上げており、iPhoneはその足元にも及ばない。

 一方、プラットフォーム事業として考えると、NTTドコモの契約数は5500万前後である。日本のケータイ市場の飽和とiPhoneの成長余力を考えれば、少なくとも加入者数を比べる限り、iPhoneは現時点でiモードを抜き去りつつあることになる。

 いずれにせよはっきりしているのは、iPhoneの急成長が、ケータイ産業の構造変化の一部に、影響を与えつつあるということである。実際、アップルに続けとばかりに、米グーグルはAndroid(アンドロイド)端末の世界展開を進めているし、ノキアやスウェーデンのエリクソンも同様のコンテンツプラットフォームを画策している。また最近ではネットブックの普及に伴い、米インテルの肝いりでスタートしたモバイル端末向けLinux(リナックス)ディストリビューション「moblin(モブリン)」が再び注目を集めつつある。

iモードを手本にしたiPhone

 こうした動きの火付け役となったiPhoneを、果たしてどう評価するか。筆者も通信キャリアやベンダーの方々からよく尋ねられるが、様々な事業要素を統合して成立している代物だけに、その回答も一筋縄ではない。

 現時点での結果から、端末販売という「ものづくりビジネス」としてアップルの業績に大きく寄与していること、現時点では可処分所得の高い先進国の先進ユーザーを確保しており一定のARPU(契約当たり月間平均収入)が期待できることは、明確に指摘できる。

 しかし、業界関係者の関心は、そこにはない。論点はズバリ「プラットフォームとしてのiPhone」の可能性である。

 言うまでもなくiPhoneのビジネス上の要諦は、「App Store(アップストア)」にある。アプリケーションの提供とユーザーからの課金・認証を一手に担うこのポータルは、アップルが独占的に提供するもので、iPhoneで何か商売をしたい(あるいはそうしたサービスを利用したい)となれば、基本的にこのApp Storeを介さなければならない。

 このApp Store、実は日本のiモードを研究して作られたプラットフォームである。確かに、まずはApp Storeがほとんどのサービスの入口となっていること、プロバイダーとユーザーを結ぶ唯一の「公式な」結節点であること、またプロバイダー側から「テラ銭」つまり販売手数料を取ることなど、iモードのビジネスモデルととてもよく似ている。

 逆に、iモードとの違いはどこにあるか。「勝手サイト」の取り扱いや決済方法の多様化など、細かなチューニングはなされている。だが、より大きな相違点は、相手が世界市場であることと、対象となる端末をiPhoneとiPod touchのみに絞っていること、であろう。

 前者については、冒頭でも触れた通り、その市場規模や成長性の大きさから、大きなアドバンテージになろう。以前の連載でも触れた通り、iPhoneミニバブルとでも言うべき状況が、世界中のアプリケーションベンダーを巻き込んで生じているが、これはひとえに「iPhoneは世界規模でまだまだ成長する」という期待によるところが大きい。

 一方、後者については判断が難しい。というのも、アップルが端末や梱包に至るまで一貫した「美学」を持ち、ほかの事業者を排他するようにサービスを提供していることが、ユーザーにとってみれば少なからず魅力となっているからだ。

コメント1件コメント/レビュー

いつも思うのだが、通信事故の事例でソフトバンクモバイルが取り上げられることが多い。分かりやすいからだと思うが、こういった姿勢が間接的に既得権益を保護していると思う。実際、事故発生率は多少違えど、どのキャリアもそんなに変わらない。ソフトバンクは基本インフラ提供事業者として果たすべき責任を果たすべく常に努力している側面も伺える。特にソフトバンクを擁護するつもりはないが、必要ないのに名指しでこうしたトーンの記事を書いている人は、結局表面しかみていないと感じてしまう。プラットフォームに関する意見は筆者の考えが含まれている部分もあると思うが、3ページにわたって書くほどの内容はないと感じるのだが。(2009/09/24)

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いつも思うのだが、通信事故の事例でソフトバンクモバイルが取り上げられることが多い。分かりやすいからだと思うが、こういった姿勢が間接的に既得権益を保護していると思う。実際、事故発生率は多少違えど、どのキャリアもそんなに変わらない。ソフトバンクは基本インフラ提供事業者として果たすべき責任を果たすべく常に努力している側面も伺える。特にソフトバンクを擁護するつもりはないが、必要ないのに名指しでこうしたトーンの記事を書いている人は、結局表面しかみていないと感じてしまう。プラットフォームに関する意見は筆者の考えが含まれている部分もあると思うが、3ページにわたって書くほどの内容はないと感じるのだが。(2009/09/24)

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