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ポジティブ・スパイラルの入り口はどこだ?

ネガティブ・スパイラルに陥った日本に必要なこと

  • 宮田 秀明

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2009年9月25日(金)

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 電気自動車の設計で難しいことの1つは「軽量化」である。現状ではガソリンエンジンよりリチウムイオン電池の方が倍ほど重いので、電気自動車の車全体の重量は重くなってしまう。重くなると衝突安全のための構造も大きくなり、さらに重くなってしまう。このように、電気自動車が色々な条件を満たすためにだんだん重たい車になっていく時、ネガティブ・スパイラルが働いていると言える。

 だんだん悪い方向へ向かうのがネガティブ・スパイラル、だんだんいい方向へ向かうのがポジティブ・スパイラルである。

ポジティブ・スパイラルの入り口を探せ

 設計も経営も、ポジティブ・スパイラルの道筋を探すことが大切だ。まず、ポジティブ・スパイラルを作る入り口を探すことから始めなければならない。

 飛行機の設計の入り口も軽量化である。軽くすることができれば、飛ぶのに必要な揚力が減るので、主翼が小さくでき、エンジンも小さくできて、全体の重量も軽くなる。「全体の重さが減ったら、主翼もエンジンも小さくすることができる」という流れはポジティブ・スパイラルである。

 乗用車は空を飛ばなくてもいいので、このような重さを中心としたポジティブ・スパイラルの追求が中途半端になることもあるようだ。同じ機能なのに重量が15%違うといった例は少なくない。

 ボルボのある車種は、同じような車格のスバル「レガシィ」より15%ぐらい重い。衝突安全性能は同等かレガシィの方が上かもしれないのにそうなのだ。ほとんどの人が気づいていないようなのだが、高速道路での車線変更や山道での操縦性にこの車重の差が出てくるし、燃費にも差が出てくる。

 私がアメリカズカップのヨットを設計した時、ポジティブ・スパイラルの入り口を与えるポイントを探すのに苦労した。かつてはキールの設計だったし、風の動力を受けるセールも色々な可能性を持っている。しかし、私がたどり着いたのは、セールとキールをつなぐ位置にある船体そのものだった。細くて後ろを絞った船型がすべてにポジティブな影響を与えることがわかったのだ。

 世界最速を約束して、実際、予選で11チーム中2位になれたのは船体の形状のおかげだった。セールもキールも競争相手と大差なかった。

 経営のポジティブ・スパイラルはどのようにして作るのだろうか。ポジティブ・スパイラルの入り口はどこにあるのだろうか。

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