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我が国は2020年で「42%減」です

新エネルギー比率も50%、十分に達成できる

  • 杉山 俊幸,大西 孝弘

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2009年10月9日(金)

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 温暖化防止の京都議定書で定められた削減義務を順守するために、世界各国が競うように環境・エネルギー政策を実行に移している。しかし、これを単なる温暖化対策と捉えることはできない。この政策は高い目標を掲げることで関連産業を育てる意味合いが強い。世界中で新しい成長モデルを模索するような政策競争をしていると言っていい。

 新エネを成長産業と位置づける欧州各国の中でも、特に積極的な目標を掲げているのがスコットランドだ。2020年までに全エネルギーに占める新エネルギーの比率を50%にする目標を掲げている(水力発電も含む)。同国で企業の成長支援を行うスコットランド開発公社のリーナ・ウィルソン最高執行責任者に新エネルギー政策と企業の関わり方について聞いた。

(聞き手は杉山 俊幸、大西 孝弘=日経ビジネス)

 ―― スコットランドは新エネルギーの普及と関連産業の育成に力を入れている。その背景には何があるのか。

スコットランド開発公社の最高執行責任者兼、スコットランド国際開発庁チーフ・エグゼクティブのリーナ・ウィルソン氏

 ウィルソン 2つの大きな背景がある。1つは自然エネルギーが豊富な点だ。スコットランドは風が強くて、欧州全体の風力資源の25%を占める。潮力は欧州全体の25%、波力は10%が集まっている。これを活用しない手はない。

 2つ目は既存の産業や技術を生かせる点だ。40年にわたって石油・ガスの掘削技術を磨いており、北部はエネルギー関連技術の集積地になっている。

 特に水深が深く、気象が荒れる地域での掘削技術には優位性があり、人材や資材を運ぶ輸送体制も優れている。これは洋上風力発電などに活用できる。

2020年までに洋上風力発電3500基

 ウィルソン ただ、こうした強みを生かすための政策がなければならない。我々は温暖化対策が産業育成のチャンスと捉えて、非常に野心的な政策目標を掲げた。

 まず、温暖化ガスは2020年までに1990年比で42%減らす。

 それを前提として、全エネルギーに占める新エネルギー比率を2012年までに30%、2020年までに50%にする。2008年で21%だったから充分に達成できる。

 我々が主導して地球全体を低炭素社会にしたい。企業にもビジネスチャンスがあり、スコットランドがその中心になる。

 ―― 具体的にはどんな成果があるか。

 ウィルソン 既に2000基、6ギガワット(ギガは10億)の風力発電が契約済みだ。洋上風力発電は6.4ギガワットの計画がある。2020年までに3500基、12~13ギガワットが導入され、約3.8兆円の市場規模になる見込みだ。

スコットランド南西部のホワイトリーにある風力発電所。発電能力は322メガワット
画像のクリックで拡大表示

 大きな発電所としては、スコットランド南西のホワイトリーに322メガワット(メガは100万)の陸上風力発電所があり、沖合いのロビンリグという地帯には180メガワットの洋上風力発電所が完成しつつある。

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