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「金麦妻」は男性のファンタジー、女性蔑視の広告?

  • 須田 伸

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2009年10月14日(水)

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 病気療養の休みの間、海外はもちろん国内もあまり遠出らしい遠出をしませんでした。

 唯一といっていい例外が9月初旬の平日にクルマで出かけた箱根芦ノ湖です。特に目的もなく行ったのですが、偶然クルマをとめた駐車場の隣が玉村豊男ライフアートミュージアムだったので、入場券を買って鑑賞させてもらいました。思いのほか楽しく玉村さんの水彩画や版画を見てまわりました。

 帰宅後に、休み中はほぼ毎日通っていた近所の図書館からエッセイストである玉村さんの著書を数冊借りて、さっそく読みました。若き日に過ごしたフランスでの日々や、現在の軽井沢の暮らしなど、さまざまなことが綴られたエッセイの中のひとつに、サントリーの金麦のCMに関する文章がありました。

「玉村豊男ライフアートミュージアム」のホームページはこちら

サントリー「金麦」のコマーシャルはこちら

女性をペット扱いする男性目線のけしからん広告

 玉村さんの目から見ると、あの金麦のテレビCMは、女性を愛玩動物のように扱った、時代錯誤も甚だしい、実にケシカラン広告であるということが、そこには書かれていました。『おじさんにも言わせろNPO』(東京書籍)から少しだけ引用して紹介します。

おじさんにも言わせろNPO
(東京書籍)

・・・男女共同参画社会を推進するといいながら、いまどきこんな反動的な、女は家庭に閉じこもって夫の帰りを待っていればよい、みたいなメッセージを送り続けるCMは、許しがたい。(中略)このコマーシャルを見るたびに、私は、男がペットをからかっているように思えて気分が悪くなる。「金麦が新しくなってそんなにうれしいのか」、「うれしいよね」そう言われて無言でうなずく女性が、シッポを振る犬の姿に重なって見えるのだ。

 私のコラムを昔からお読みの方はご記憶かもしれませんが、私もこのサントリー金麦のCMを過去に取り上げたことがあります(「“金麦妻”は実在するか? 『サントリー金麦のCM』の研究」参照)。

 2年前に私の書いた文章の趣旨は「金麦妻はファンタジーであって、現代には存在しえないけど、その幻想をあたかもリアルに、いかにも存在していそうに映像化している。だから広告クリエイティブとして秀逸なのだ」ということです。

 ところが、玉村さんの目から見ると「時代に逆行していてケシカラン」ということになってしまう。同じ絵を見ながら、同じように感じているけど、片方は「ブラボー」で片方は「ブーイング」という反応になっていて、これは面白いなと思いました。

コメント60件コメント/レビュー

真に自立した女性なら「ふっ」と鼻で笑って聞き流す(見流す?)であろうCMに、そんなに目くじらを立てる人が居ようとは思いも寄りませんでした。例えば、非常に男が情け無いCM、夫が虐げられてるCMを見ても「こいつ、情け無いなあ」と登場人物“個人”に対して思いはしても、それを世間全体に当てはめて考えたりはしませんが、そうでは無い人は多いのですね。勉強になります。(2009/10/27)

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真に自立した女性なら「ふっ」と鼻で笑って聞き流す(見流す?)であろうCMに、そんなに目くじらを立てる人が居ようとは思いも寄りませんでした。例えば、非常に男が情け無いCM、夫が虐げられてるCMを見ても「こいつ、情け無いなあ」と登場人物“個人”に対して思いはしても、それを世間全体に当てはめて考えたりはしませんが、そうでは無い人は多いのですね。勉強になります。(2009/10/27)

自分、女ですけど、金麦の広告大好きです。あれ見て壇さんを知り、素敵な人だなと思いました。妹も、金麦の壇さんのことをすごく綺麗と言っていました。それよりも、女子アナうっ○ーを使っているビールCMの女性観の方が不快に感じます。(2009/10/22)

まずこの記事に対してですが、日本の広告センスはとても優れていると思います。「金麦妻」に対する賛否両論が挙がった時点で、広告としては成功ですね。ウサギの件も然り。人間はあくまでも感情的な生き物ですから、良きに付け悪しきに付け、印象付けができれば広告の役割の90%果たされたわけです。ヒトのクリエイティビティが発揮される興味深い産業ですね。ところで他の方のコメントを読ませて頂いて、ふと吹っ切れたのが、30代後半から専業主婦をしていて、ずっと無収入に引け目を感じていました。でも実は専業主婦って頭も身体もフル活動の重労働。そしてその究極の目的は家族が笑顔で生活できること。旦那が家だからこそ一寸エラソーにしているのをニコニコ見守るのは、そんなに悪くないと思いますが。(2009/10/20)

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三品 和広 神戸大学教授