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筋ジストロフィーでもパソコン自在

進化を続ける入力支援システム

  • 福田 崇男

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2009年10月15日(木)

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 東京都品川区に住む百瀬進也さんが本格的にパソコンを使い始めたのは、2008年の暮れのことだ。

 半年後。ヘルパーさんとのメールのやりとりはもちろん、外出時に撮影した写真の管理や、好きなGLAYやBoAの音楽を聴くのにもパソコンを使う。いずれはブログにもチャレンジしたいと考えている。

百瀬進也さんは左手親指だけでパソコンを操る

 百瀬さんは現在30歳。幼少時に遺伝性筋疾患の1つである筋ジストロフィーを発症した。徐々に全身の筋力が低下する病気で、根本的な治療法がいまだ見つかっていない難病である。

 現在はほとんど体を動かせない状態である。自宅ではベッドの中で過ごすことが多い。外出する際は、車いすを使う。13歳の時に人工呼吸器をつけた。その際に気管を切開したため、はっきりと発音することも難しい。

 キーボードもマウスも操作できない。動くのは左手の親指だけ。百瀬さんはわずかな指の動きだけでパソコンを操る。

パソコン利用を1度は断念

 健常者は気が付かないかもしれないが、パソコンは決して使いやすい機器とはいえない。百瀬さんもかつてパソコンにチャレンジして、1度断念した経緯がある。操作と習熟の困難さからIT機器の利用を断念する障害者は、少なくない。

 症状が軽い人なら通常のキーボードやマウスを操作できるが、徐々に症状が重くなると難しい。文字入力やカーソルの移動などをどう実現するかが大きな課題となる。

 百瀬さんもその壁にぶつかった。2003年に1度使ってみようと、Mac OS搭載のパソコンを購入し使用した。当時はMac OSのほうが障害者の入力支援機能が優れていたためだ。それに専用の入力装置を接続し、キーボードやマウスの代わりにした。

 しかし、文字を入力しているうちに操作に疲れてしまい長続きしなかった。「パソコン自体は好きなのに、思うように操作できないことにいらだっていた」と母親の瑞恵さんは振り返る。

 それ以降ウインドウズパソコンを使い始めたが、百瀬さん1人では操作しきれないため、家族やヘルパーに操作を代行してもらっていた。

友人たちと料理や映画の話をし、音楽CDを貸し借り

 そんな百瀬さんがパソコンをこれほど使いこなすとは、母親の瑞恵さんも予想していなかった。今では毎週火曜日から木曜日の昼間は、メールを書いて過ごしている。

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