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「この映画を見て、チョー感動しました!」は、法律で禁止されるのでしょうか?

  • 須田 伸

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2009年10月27日(火)

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 前回の記事には、本当に多くの反響がありました。記事へのコメント数は、その前の週の「金麦妻」に対するものよりも少なかったのですが、アクセス数はかなり多かったようですし、Twitterやソーシャルブックマーク、また私を知っている人からメールや電話での直接的なレスポンスを勘案すると、もう3年以上にわたって続けてきた連載コラム史上で最大の反響と言っていいかもしれません。

 それは今回、私が強く望んだことでもありました。

 多くの人に、この米国(以下、「アメリカ」と書かせて下さい)で施行される規約改訂のことを正しく理解してほしい、そう考えているからです。それは何も、日本もまったく同じようにコピーせよ、ということではありません。当然、日本にあったように多少なりとも「ローカライズ」することは必要でしょう。

 ただ、近年、新たに出現した「ブログでの広告」を規制するのであれば、同じルールをメディア業界すべてにも適用しなければ「フェアではない」ということで、アメリカが動き出していることを知ってほしいのです。これに関しては今回のコラムの後半でもう少し詳しくご説明します。

 まずは、前回紹介したFTC規約改訂に対する皆さまの「疑問」にお答えするところから始めましょう。

「表現の自由」の侵害になるのではないですか?

 多く見かけた疑問のひとつが「行き過ぎた言論統制は『表現の自由』という憲法が保障する基本的な権利を侵害するのではないか?」というものです。

 この国の憲法における「表現の自由」は、「ファースト・アメンドメント(First Amendment=修正第1条)」と呼ばれるのが一般的です。そして、アメリカ人との会話の中にはこの「ファースト・アメンドメント」が登場する機会がとても多いです。何かあれば、「それは、私の持つファースト・アメンドメントで保護された権利を侵害している」とすぐ言います。あくまで筆者の個人的な感想ですが、たいていのアメリカ人なら、「ファースト・アメンドメントで、どんぶり飯3杯は軽くいける」と言ってもいいでしょう。ですから、今回のFTCの規約改訂においても「ファースト・アメンドメントに抵触する」、すなわち「表現の自由」を侵しているのではないか、という反論が業界関係者からあった事実は当然のごとく記載されています。

 しかし、それに対してFTCは「今回の規約改訂が禁止しているのはあくまで『人々をだます表現』であり、『人々をだます表現』は修正第1条によって保護されない」としています。

 ですから、その企業とは全く関係を持たない個人ブロガーが自分でお金を出して買った商品を「すばらしい」「絶対にみんなも買うべきだと思う」と書くのはもちろん自由であって、そうした「表現の自由」を規制するような意味合いはまったくない、と強調しています。

 また従来型のマスメディア広告においても、たとえば、タレントが食品メーカーの30秒CMに登場し、その会社の商品を食べたり、飲んだりして、最後に「フー、おいしい~」とつぶやくような、ごく一般的に「CM」と消費者に理解される表現においては、その契約出演料が百万ドルであろうと、商品売上のマージン契約であろうとも、とりたてて広告のなかで明らかにする必要はない。なぜなら視聴者から見て、そのタレントが何らかの広告契約にもとづいてそうした「コマーシャル・メッセージ」を発しているのは明らかだから、としています。

 ですから、先々週に取り上げたサントリー金麦のCMの場合、「金麦妻」を演じた檀れいさんの広告契約の詳細を視聴者に明らかにする義務は、仮に同様の規定が日本で施行されたとしても、発生しません。

 では、CMであるかどうかが微妙な、たとえば対談の場でその商品に触れる場合はどうなるでしょう?

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