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目標は「行けるところまで行け!」

TDK「データ記録速度が200Mビット/秒を超える相変化光ディスク技術」(その2)

2009年11月18日(水)

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前回のあらすじ

 光磁気から相変化へ、技術の潮流が大きく変わるうねりに直面したTDKの技術者たち。主力だったカセットテープそしてMOに見切りをつけて、光ディスクの記録速度を「最速」とし、記録容量を「最大」とする新たな挑戦を始める。

 TDKが2004年に日経BP技術賞電子部門賞を受賞した「相変化光ディスクのデータ記録速度の最速化」と、2009年に発表した「10層の記録層を持つ320Gバイトの追記型光ディスク媒体の実現」。ここには共通のカギがある。それは、記録膜の性能を飛躍的に伸ばす材料の発見だった。

 この材料の研究開発の中心的な役割を担うことになるのが、SQ研究所オプティカルプロダクト開発グループ研究主任の新開浩だ。ただ、意外なことに、彼は大学時代には半導体レーザーによる分光測定を研究するなど、素材開発とは関係ない分野の出身だった。

TDKのSQ研究所オプティカルプロダクト開発グループ研究主任の新開浩(写真:佐保 圭、以下同)

 そんな新開は、入社から1年後の1996年の春、DVD-RAMの開発に携わるよう命じられた。

 ただし「開発」とはいっても、いわゆる“技術研究”とはほど遠いものだった。

 「ディスクのサンプルを作るのですが、新人で何も分からない。『装置の使い方を教えるから、とりあえず言われた通りに作れ!』というところから始まりました。研究所の小さな装置でモノを作る。それを3交代で、僕とかも夜中に入って徹夜なんかしながら、詳しいことはよく分からないですけれど、とりあえず、店に並ぶDVD-RAMの製造作業をしていました」

 それから1~2年ほど、彼はDVD-RAMの製造や評価測定の毎日を過ごした。

ポリシーは「製品ありき」

 技術者として入社したのに、いわゆる「研究」とはかけ離れた毎日を過ごさなければならなかった。こうした境遇に、新開自身は不満を持たなかったのだろうか。

 「技術者として大事な働きをしたわけではないんですけれど、そういうのをやって、自分の携わった製品がお店に並んでいるのを見ると『なんかいいことしたな』っていう“やり甲斐”を感じましたね」

 こうして、入社早々から、先輩技術者たちと同様、新開にも「製品化ありき」というTDKの技術者のポリシーが叩き込まれていった。

 そして、1998年、TDKの開発研究所でも、いよいよ青色レーザーを利用する光ディスクの開発が始まった。

 当時、千葉・本八幡にあった研究所も合わせると、研究者たちはおよそ100人ほどいた。その中で、長野県佐久市の開発研究所で光ディスクの開発に関わる研究者たちは20人ほどだった。

 この“光ディスクの研究者”たちが赤色レーザーを利用したDVD-RWの製品化で盛り上がっていた頃、まだ未知数だった青色レーザーについての開発話が持ち上がった。

 白羽の矢を立てられたのは、平田秀樹(現SQ研究所オプティカルメディア開発グループ課長)と新開ら数人、開発が始まって間もなく、井上弘康(現SQ研究所オプティカルメディア開発グループ課長)も招聘された。

 ここに来て、光ディスク研究の黎明期から関わってきたベテラン技術者である平田をプロジェクトリーダーとして、百戦錬磨の技術者である井上が基板となるプラスティックの丸い板やコート層などディスクの構造体全体の開発リーダーに、そして新進気鋭の技術者である新開が相変化光ディスクの心臓部とも言える記録膜の材料開発担当者に着任する“最強のトライアングル”が組まれた。

 ここで、青色レーザー光による相変化を採用した光ディスク(ブルーレイ・ディスク)について、簡単に説明しておこう。

コメント1件コメント/レビュー

是非、コストと合わせ世界標準として世の中に出して欲しいCD,DVD等多種多様なメディアを統一出来る基準を日本の製造メーカーに作っていただきたい。これにはコストである。資源材料と製造機械にも標準となるものをパテント化が重要である。(2009/11/18)

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是非、コストと合わせ世界標準として世の中に出して欲しいCD,DVD等多種多様なメディアを統一出来る基準を日本の製造メーカーに作っていただきたい。これにはコストである。資源材料と製造機械にも標準となるものをパテント化が重要である。(2009/11/18)

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長