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私の職場はずっと海だった。20歳代のサラリーマンの時は、試運転を行う五島列島沖や和歌山沖、相模湾だった。40歳なって産学連携プロジェクトで高速船を開発していた時は、実証実験や試運転を行う瀬戸内海や相模湾、伊豆大島沖だった。アメリカズカップの時は、サンディエゴ沖の太平洋とオークランドのハウラキ湾だった。
たくさん海を見てきたのだが、今年初めて目にした沖縄本島や宮古島の海は格別だった。明るいコバルトブルーの海を見たのは生まれて初めてだった。毎年600万人の観光客の観光モチベーションにこの美しい海があることがよく理解できた。美しい自然ほど魅力的で老若男女を引きつけるものはない。
今年4月、沖縄グリーンニューディールのプロジェクトの中で「基地跡地を自然エネルギー発電所に」というプロジェクトを提案したこともあり、返還される予定の普天間基地を丘の上から見る機会も与えられた。
この時は、跡地利用の事ばかり考えていた。県の方が「森にしたい」と言うので、それよりは自然エネルギー発電所にした方がいいと思った。風力と太陽光による発電で、沖縄の電力需要の5%ぐらいは賄えそうだった。
埋め立てずに海上基地を造る
今、普天間基地の移転先の議論が高まっている。辺野古地区の沖合を埋め立てて新しい基地を建設するというのが現状では最有力の案で、2006年に日米の合意がなされている。
沖縄の美しい海を見てしまった者は、この計画に賛成できないだろう。沖縄本島はどちらかと言えば西岸の方が美しく、観光施設もこちら側に集中している。しかし辺野古地区など東側も捨てたものではない。移転候補地の少し北にはカヌチャリゾートという260ヘクタールの敷地を有するリゾート施設もある。
この美しい海に海兵隊の基地は似合わないと言えば、安全保障問題とそんな情緒的なものを混同するなと言われそうだ。
それでは、この場所に建設する基地は、埋め立てではなく、浮体式にするのはどうだろう。船のように鉄で造ったプラットフォームを浮かべ、アンカーで係留するのである。大規模な施設を浮体上に建設するので、「メガフロート」と呼ばれる技術である。航空母艦も“動く飛行場”だが、メガフロートは基本的に移動することはない。
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