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経営スピードに速度違反なし

環境戦略と経営力が日本の将来を決める

  • 宮田 秀明

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2009年12月4日(金)

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 日本の経営にとって最も大切なのはスピードだ。

 スピードは“金利”みたいなものだから、スピードの遅い国や企業は、顧客や投資家から見離されてしまう。

 日本の産業界を見渡すと、技術開発や設計、生産部門のスピードは今でも世界のトップにあると思う。同じプラットフォームを使うなら、新車の開発設計は12カ月以下で行えるようになった。

 スピードがないのは経営だ。臆病になりリスクをとらないようにしようと、大きな経営判断による“変針”を先送りしてしまうような例は多い。そして結局、その企業の進化のスピードは遅々としたものとなり、日本全体の産業の競争力が弱くなってしまう。これは今の日本の最大の課題かもしれない。GDP(国内総生産)が一向に上向かない原因もここにあるかもしれない。

 スピードを手にして時間軸を短くするのが経営だ。かつて米国大統領ジョン・F・ケネディは1960年代に月に人を送るプロジェクトの実行を宣言して1969年7月に実現した。日本の新幹線プロジェクトは、まだ経済的に貧しい状態の日本で1964年に成し遂げられた。コンピューターも通信ネットワークも低劣な時代に、こんなスピードを手にすることができたのだ。

 技術以上に経営力によって、スピードを得てプロジェクトを実現できるのだ。

「CO2排出25%削減」=「環境プロジェクトの進行速度アップ」

 鳩山首相が2020年までに「1990年比で25%のCO2排出量を削減する」と言ったのは、日本の環境プロジェクトの進行するスピードを今までの10倍に加速すると宣言したようなものだ。

 それぞれのセクターがCO2排出量を今から32%削減するとしたら、日本のCO2排出量の10%を占める電力事業者は当然重要なプレーヤーである。とるべき戦略は、先週のコラム「国家戦略室の環境戦略とは?」でも書いたように基本的に次の3つである。

1. 原子力発電の比率を倍に増やす。

2. 化石燃料による発電を減らして、再生可能エネルギー発電の割合を30%にまで高める。大規模の二次電池の導入が必要だろう。

3. 電力消費者である個人、事業者が独自に再生可能エネルギー発電に切り替えるとともに、二次電池による電気の貯蔵によって、電気利用の効率化と再生可能エネルギー発電の効率を倍程度に上げる。

コメント6件コメント/レビュー

今までは宮田先生の論述、色々と教わる所が多く、楽しみにしておりました。しかしながら、ここ半年の内容は首を傾げるものが多く、一体、どうしたのでしょうか? ◆経営のスピードUPとその為のリスク・テイク、米国と欧州の投資銀行の顛末を理解して主張しているのでしょうか? 同じ業界で言えば、バラード社の顛末は? リスクを取れば必ず成功するのでしょうか? 世界経済の変遷や企業の実態を表面的に捉えて解ったつもりが自動車・電機の日本企業の凋落傾向についての分析をお粗末なものにしていませんか? ◆少なくとも凋落の始まりは、日本企業の成功条件の裏返しがきっかけとなっていますよ。欧米でしか作れなかったモノが極東のコストの安い国でそれ以上のモノができるようになったとの。で、今はコストは同じかそれ以上、韓国・中国は...。(2009/12/04)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今までは宮田先生の論述、色々と教わる所が多く、楽しみにしておりました。しかしながら、ここ半年の内容は首を傾げるものが多く、一体、どうしたのでしょうか? ◆経営のスピードUPとその為のリスク・テイク、米国と欧州の投資銀行の顛末を理解して主張しているのでしょうか? 同じ業界で言えば、バラード社の顛末は? リスクを取れば必ず成功するのでしょうか? 世界経済の変遷や企業の実態を表面的に捉えて解ったつもりが自動車・電機の日本企業の凋落傾向についての分析をお粗末なものにしていませんか? ◆少なくとも凋落の始まりは、日本企業の成功条件の裏返しがきっかけとなっていますよ。欧米でしか作れなかったモノが極東のコストの安い国でそれ以上のモノができるようになったとの。で、今はコストは同じかそれ以上、韓国・中国は...。(2009/12/04)

先んずれば人を制す というように経営にスピードが必要は記事の通り。理系の経営学を歌ってスピーディな経営判断の処理を考えるときには、システムの効率化など多くの課題があるのもその通り。いまさら書かずとも当たり前の話です。重要と思うのは、単にバランスシート上だけで(しかも官費でそれを埋めることで)(筆者の書く「金利」と同様)判断する「経営」の薄さと危険です。新技術そのものが社会にどう浸透してゆくかという技術経営レベルの観念がまったくない記事でした。本来の関心のポイントは次世代エネルギーのデファクト・スタンダードをどう取るか、だと思います。が、技術確立や経営判断のスピード化といった雑談から一挙に大きな話に飛んで、市場を制覇し次世代標準化を狙う、本当の経営の話は一切書かれていません。大学の先生ですから、マーケット反応の落差がピンと来ないのは無理ないでしょう。読んでいて嫌だなと思ったのは、政府主導で決めてしまえば行ける、という原子力なんかと似た驕りの発想が随所に見えたこと。電源開発と違ってエージェントが動く車載電池の充電ネットワークなどは、内外複数業界多数社(当然ながら監督官庁も複数)の利害が拮抗するもので、国のトップダウンだけで決められるものではありません。そういう観点がまったくない。公共事業にぶら下がって大手がうまくやってゆこうという話なら「理系の経営学」でも何でもない。リンクのあった「国家戦略」という記事も見ましたが、要するに公共事業「利権」による「経理」処理法をアレンジした記事と読みました。「仕分け」で本当にはメスが入らなかった部分を垣間見た気がします。「経営スピード」云々は単なる言葉遊びのタイトルでしょう。そんなもので「日本の将来」を安易に「決め」られては堪りません。ただ東大の先生はトップダウンで素早く公金の投入先決めれば(国内は)征することが出来ると思う思考回路が見えたのだけは面白かった。国際市場が次世代標準をどう受け入れてゆくかという、まともな技術経営戦略の観点が皆無なので、単に井の中の蛙の印象でした。もっと本当に国際市場の現実を知る人の、地に足のついた記事を掲載して下さい。(2009/12/04)

CO2削減で原子力発電と再生エネルギーだけに言及されているのですが、IEA"World Energy Outlook 2009"にもある450シナリオ(日本エネルギー研究所から記事が出ています)などでは、CO2削減では、省エネ部分(最終消費にかかわる)でのCO2削減効果が最も大きいと言う試算になっています。2030年時点でこの省エネ部分は7880(百万トン)その一方再生可能エネルギーは2741で原子力は1380です。教授が、再生可能エネルギーに過大な期待をされている理由が判然としませんし、エネルギーの専門の方とはかなり見方が異なるような気もしますが。(2009/12/04)

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