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姿を見せ始めたケータイ動画

通信と放送、コンテンツの融合が潮目を迎える

  • クロサカ タツヤ

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2009年12月3日(木)

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 11月下旬に香港で開催されたGSMAモバイルアジアコングレス2009で、NTTドコモの山田隆持社長が、ケータイ向け動画配信サービスBeeTV(ビーティービー)について「有料ユーザー数が80万人を突破した」と発表した。当初は今年度中に77万人という目標を掲げてスタートした同サービスが、わずか半年で目標を達成した格好だ。

 BeeTVを運営するのは、エイベックス・エンタテインメント(東京都港区)とNTTドコモの合弁で設立されたエイベックス通信放送(東京都港区)で、今年5月1日からサービスを開始している。オリジナルコンテンツのラインナップを中心に、ケータイでの動画視聴を第一に考えた映像制作など、独自の取り組みを進めてきた。

 こう書くと、一見当たり前のことのように思えるかもしれない。しかし、番組1本当たり5~10分程度といった尺の短さや、小さい画面で見るために出演者のアップを中心とした絵作りなど、ケータイにこだわった番組制作というのは、実は従来それほど十分には取り組まれていなかった。

 彼らの勢いはユーザー数の増加にとどまらない。コンテンツのレンタルDVD化や民放キー局での番組放映なども進みつつある。ケータイを強く意識したコンテンツがケータイの外に広がっていくというのも興味深い展開だが、いずれにせよエコシステムができはじめているということである。

 率直に言って、筆者も当初は懐疑的だった。単純に、ケータイで動画コンテンツを見る人がどれくらいいるのか、見当もつかなかったし、まして知名度のないオリジナルコンテンツである。しかし現実は筆者の予想とは裏腹に順調な成長を続けている。現在のペースで成長を続ければ、来年夏頃には200万人を超えるだろう。ケータイの外部のエコノミーも取り込んで、新たなプラットフォームが誕生しつつあると言えるだろう。

2009年は「ケータイ・リッチ・コンテンツ元年」

 振り返ってみれば、BeeTVに限らず、今年はケータイ動画配信に関する話題が多かった。春先には米グーグルの動画配信サービス「YouTube(ユーチューブ)」が日本国内のケータイ全機種への対応をほぼ完了したと発表し、ケータイシフトの意向を明確にした。また、前々回に触れたソフトバンクモバイルの無線LANインフラ構築も、画像配信などのリッチコンテンツ利用の拡大を背景としている。

 このようにケータイ動画配信の普及が大きく進んだ要因の1つは、なんといってもインフラの改善であろう。HSDPAをはじめとした3G(第3世代規格)の拡張版規格の普及により、データ通信の高速化が実現し、動画のような重いコンテンツのやり取りも可能になった。今後の普及が見込まれるLTEやXGPなどの次世代規格でも、コンテンツ利用は拡大が期待される領域の1つだ。

 ケータイで動画を見るというスタイルが定着しつつあるのも見逃せない。3月に開催されたワールド・ベースボール・クラシックで日本代表戦をケータイワンセグで見た人も少なくないだろう。実際、街中にもそうした人たちが溢れていた。つまり、ケータイ動画コンテンツ体験もしくはケータイで動画を見ている姿の一般化が進んだ。

 もしかすると、後に振り返った時、2009年は「ケータイ・リッチ・コンテンツ元年」と呼ばれるかもしれない。今年はそれくらい大きなイベントがあちこちで見受けられた。それもそのはず、なにしろケータイ動画配信は現在、コンテンツ保有者や放送事業者にとって、とても魅力的な存在なのである。

 まずケータイは、著作権管理や課金が容易であるということ。よく知られるように、民放テレビをはじめとした昨今の映像コンテンツ業界は、単なる景気変動による売り上げ増減を一喜一憂する段階ではもはやなく、広告を中心としたビジネスモデルの根幹が大きく崩れつつある状況にある。

 こうした中、課金を含めた新たな体制構築の確立が急務となっているが、ケータイに対する業界の期待は、実は極めて大きい。インターネットと違い「管理されたネットワーク」であるケータイは、著作権管理や認証・決済が容易に行えるため、コンテンツ保有者にとってみれば、新たな事業基盤構築を安心して進められるインフラなのだ。

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