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コンクリートは崩して固めても、元には戻らない

清水建設「建築現場で廃コンクリートをリサイクルする技術」(その1)

2009年12月9日(水)

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 地球環境に配慮することは、21世紀の産業活動の必須条件となっている。自動車から家電まで、あらゆる分野でリサイクルを意識したものづくりが展開されている。

 8年前にも、また1つ、新たなリサイクル技術が生み出された。建物を取り壊した後のコンクリートの再生技術だ。

 産業廃棄物の全排出量のうち約2割を占めるのが「建設廃材」である。木材ならば燃やせばいい。鉄骨など鉄廃材のリサイクル技術は既に確立されている。

 一番やっかいなのは、建築物の大半を占め、解体された後に多量に出てくるコンクリートの塊・・・いわゆる「廃コンクリート」だ。

 この廃コンクリートをリサイクルして、新たな建築物に利用する技術として清水建設によって開発されたのが「コンクリート資源循環システム」である。

 さらに、同社が担当した2つの大規模な建て替え工事においては「オンサイト型のコンクリート資源循環システム」が採用され、解体後のコンクリート塊は、工事現場内でリサイクルされ、運搬用トラックによる排出量を飛躍的に抑制。現場周辺の近隣住民への騒音や振動などの負荷が軽減されたうえ、物流によるCO2(二酸化炭素)排出量の低減も実現した。

 世界で初めて成し遂げられた「建築現場で廃コンクリートをリサイクルする技術」により、2003年、清水建設は第13回日経BP技術賞のエコロジー部門賞を受賞した。

普通の研究とは違っていた

 当時、プロジェクトの実質的なリーダーを務めた清水建設技術研究所生産技術センターのセンター所長である橋田浩は言う。

清水建設技術研究所生産技術センターの橋田浩センター所長(右)と黒田泰弘主任研究員(写真:佐保 圭)

 「現場も含めて、最初から最後まで“一気通貫”で、いろんな課題を1つひとつ崩していった成果だと思います」

 技術開発面での中心的役割を担った同生産技術センター主任研究員の黒田泰弘も、懐かしそうに続けた。

 「普通の研究とは違いますね。末端のドロドロしたところをはいずり回って・・・」

 そう2人が回想するように、この「世界初の試み」は、技術面のみならず、あらゆる局面において、技術者たちに未体験の困難を強いる前人未踏の挑戦だった。

 解体後のコンクリートの再生がいかに困難であるかは、コンクリートの構造を知れば理解しやすい。

 家の建築現場などでに目にしたことがあるかもしれない。白い粉末のセメントを水で溶かし、そこに砂利や砂といった骨材を入れて混ぜると生コンクリート(生コン)になる。これを型枠に流し込み、余分な水分を飛ばせば、あのカッチカチのコンクリートになる。

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