今年6月に起きた、イランの大統領選挙の結果をめぐる混乱と、ソーシャルメディアTwitterが果たした役割について、このコラムで書きました(「ソーシャルメディアとマスメディアと読み手の『限界』 イランの騒乱報道を通じて感じたこと」)。
それから約半年。日本においても、Twitterやブログを使って情報発信する国会議員が増えてきたり、行政刷新会議の事業仕分けがインターネットでライブ中継されたりと、政治の電脳化の勢いが加速しています。
そこで今週は、政治とインターネットの接近について考えてみたいと思います。
「Twitterをやるつもりはない」発言が話題に
民主党所属の国会議員である逢坂誠二氏や藤末健三氏は「Twitter議員」、鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は「ブログ市長」といった呼称が与えられるなど、ネット上での情報発信を盛んに行う政治家に対する注目が高まっています(もっとも、竹原市長のほうは「ブログ」というよりも、議会との対決姿勢などのほうが何かと話題ですが)。
また野党になった自民党が人気巻き返し策のひとつとして、所属議員に対してTwitterの利用を呼びかけるといった動きもあり、与野党の有力議員たちが140文字でのつぶやきをせっせと永田町から発信しています。
一方で、自民党総裁選では谷垣禎一議員に敗れた河野太郎議員が、12月11日付けの自分のブログにおいて「つぶやかない理由」というタイトルで、自分がTwitterをやるつもりのないことを、その理由(「やっている人が少ないから」「携帯でメールを打つのが苦手だから」「双方向でないから」「時間を取られそうだから」)をあげながら明言しています。
マーケティングの視点から考えると、誰かがわざわざ、その商品やサービスを使わない理由をあげる、ということは、逆に言うと、それくらい、大勢が使うことが一般化しつつある、ということであり、パブリシティという側面から、大いに歓迎すべき展開です。
また河野議員のこの「宣言」に対する反応としては、「あんまり難しく考えずに、気楽に使ってみたらいいのに」という声もありましたが、「メルマガやブログもやっているのだし、ことさら国会議員が皆、Twitterをやるのがいいというわけでもない」「たしかに時間は取られる」といった冷静な反応が大半でした。
オバマ大統領の「僕はTwitterを使ったことがない」発言
アメリカ合衆国オバマ大統領といえば、YouTubeやFacebookといったネット上の新しいメディアを巧みに駆使し、それが大統領選挙を勝ち抜く要因のひとつになった、と言われるほどの「電脳プレジデント」です。 Twitter上でも世界中の260万人から「フォロー」されているわけですが、そんなオバマ大統領が、今年11月のアジア歴訪の際に中国の学生たちとの対話において、「僕はTwitterを使ったことがない(I have never used twitter)」と発言して、そのニュースはたちまちネット上を駆け巡りました(たとえば、こちら)。
もちろんこれは、ネット上の誰かがオバマ大統領のTwitterのアカウントを不正に利用していたといったことではなく、オバマ大統領のこれまでの「つぶやき」は彼のスタッフによって書き込まれていた、ということなのですが、本人が書いているのではなければ身内であっても「なりすまし」、という反応が少なからずあったのも事実です。
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