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“GM後”の懸案を片付けたスズキ、来年は社長交代も

電光石火でVWとの提携に走った3つの事情

  • 池原 照雄

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2009年12月22日(火)

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 トヨタ自動車が創業期以来の赤字に転落するなど自動車産業にとって激動の1年は、スズキと独フォルクスワーゲン(VW)の包括提携という世界再編のうねりを引き起こしながら暮れていく。スズキはこの提携により、1年前に米GM(ゼネラル・モーターズ)が出資を引き上げて以来の懸案を一気に片付けた。同社最大の経営リスクとも指摘されてきた世代交代への環境も整い、来年には鈴木修会長の社長兼務も解かれることになろう。

 12月9日、東京・六本木で開いた提携発表会見。鈴木会長はいつになく饒舌で上機嫌だった。会見での発言の9割方は鈴木会長であり、ひな壇に並んだVWのマルティン・ヴィンターコーン会長は聞き役に回り、鈴木発言にもっぱら同調していた。

 鈴木会長からは、GMからVWへの乗り換え交渉を電光石火で、かつ相手側の出資比率(19.9%)を「私の経営哲学」とする水準でまとめ上げた充足感と安どの想いが伝わってきた。スズキには3つの視点から、かつてのGMのように後ろ盾と成り得るパートナー探しを急ぐ必要があった。

パートナーを必要とした3つの理由

 1つは鈴木会長が「時代の趨勢」というハイブリッド車(HV)など環境対応技術での共同開発体制。スズキはかつて軽自動車のHVを販売したこともあるが、「出遅れ」は鈴木会長も認めるところであり、単独での挽回には資金面から限界があった。これまで、燃料電池車(FCV)を含む環境車技術はGMの傘の下で進めており、すっぽり開いた空洞をVWとの提携で埋めることができる。

 2番目は第3者による買収の脅威への備え。自動車では中国と並ぶ成長センターとなったインドで半数強の乗用車シェアをもち、低コストのクルマづくりで「1日の長」(鈴木会長)を自負するスズキは、同業や投資ファンドにとって魅力的な存在だ。

 現在の時価総額は1兆2000億円規模だから、格好の企業買収の標的になりうる。力を付けてきた中国やインドのメーカーは、すでに外国ブランドの買収に動いており、長い目で見れば日本メーカーもそのラチ外ではない。

 GMが資本を引き上げたこの1年は金融危機による混乱で、企業買収の機運が冷めたのはスズキにはラッキーだった。だが、2割程度を保有する安定的な筆頭株主の存在は企業防衛の点から差し迫った課題だった。

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