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外からは頼られ、内は混沌

2010年のケータイ産業はどうなるのか?《前編》

  • クロサカ タツヤ

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2010年1月7日(木)

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 2010年はどんな年になるか。普通ならこの問いは、年末年始に集中するものである。来年のことを話すと鬼が笑うという言葉通り、通常は「そんな先の話をしても…」と一笑に付されることがほとんどだろう。

 しかし、少なくとも筆者の2010年に関しては、この限りではなかった。実際、2009年の春先頃から、ことあるたびに「2010年、日本の情報通信産業やメディア産業は、一体どうなるのか?」と尋ねられた。

 大きな理由は、2011年の地上アナログ放送停止が、日本の情報通信・メディアの両産業分野にとって、大きなターニングポイントとなることが決まっているからである。本連載でも何度も触れている通り、これは単にテレビ放送が切り替わるというだけでない。周波数再編といった電波の使い方や、コンテンツビジネスのあり方、さらには通信と放送がどのように向かい合うべきか、といった様々な大問題をはらんでいる。

 いくつかは方向性が明らかになりつつある。例えば従来「通信・放送の融合」と銘打たれてきた問題については、2011年を前にして放送事業者の体力消耗が著しく、結果として「通信による放送の救済」という姿が浮かび上がってきた。またそれに伴い、コンテンツビジネスも通信との接点を改めて探り始めた。例えば昨年末の紅白歌合戦のネット配信(NHKオンデマンド)を、これまで頑なに拒否してきたジャニーズ事務所が認めたことからも、その気配はうかがえよう。

 しかしまだまだ見えないことが多い。例えば周波数再編に関する議論は、これまで事前検証はあったにせよ、本格的な検討は昨年末にようやく総務省・情報通信審議会で着手されたところだ。日本のケータイ産業の成熟化と技術の世代交代が同時に起きているタイミングで、ケータイ産業のグランドデザインを大きく変える可能性のある検討が進められるというのは、業界の末席で仕事をしている筆者としては「痺れる展開」と言える。

 つまり2010年は、情報通信産業やメディア産業にとって、「激動の年」となる。もちろんケータイとて例外ではなく、むしろ震源地の1つとなるだろう。

あちこちから頼られるケータイ産業

 では改めて、2010年はケータイ産業にとって、どんな年になるのか。正確に予言することはもちろん不可能なのだが、論点はいくつか挙げられる。

 まず、2010年の日本社会におけるケータイ産業の基本的なポジションは、「外からは頼られ、内は混沌」と形容できるだろう。前者の「外から頼られ」については、例えば前述の通り、放送事業の救済が通信キャリアによって行われる可能性がある。具体的には、ネットワークを率いる在京キー局の経営悪化に伴い、経営難にある地方民放テレビ局の支援が困難となり、結果として通信キャリアがそれを支援する、という姿である。

 まずもって、地方民放テレビ局の一部は、経営状態が困窮を極める。特に後発のネットワーク傘下で、もともと需要家も少ない地域のテレビ局などは、そもそも設立時点から自立採算に無理があった。そこに昨今の不況が重なり、場合によってはテレビ広告の枠が数十万円で買える、というところまで追い込まれている。

 従来はこうした状況を支えてきたキー局だが、そもそも彼ら自身が厳しい経営環境にあるのは、昨年度に各社とも赤字を計上し、今年も広告費が低迷していることからも分かる通り。そして地上デジタル放送への移行を前に、抜本的な改善が不可避という状況にある。これを、通信キャリアが救済しよう、という動きが、一部で散見されつつあるのだ。

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