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違約金は絶対に払わない

緻密な工程シミュレーション、費用膨張リスクを防ぐ

  • 鷺森 弘

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2010年1月19日(火)

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 原子力発電所の建設にはコスト増加を招く数多くのリスクが存在する。資金調達や許認可が遅れることによる計画延期、人員不足や設計変更による工期遅延が発生すると、そのたびに費用がかさみ、原発メーカーの財務基盤を揺るがす事態に発展しかねない。

 東芝はこうしたリスクを排除するため、3次元(3D)設計と工程管理をパッケージにした新しいシミュレーションシステムを導入した。

 壁一面に投影された3D画像――。原子炉や蒸気発生器、タービンのほか、複雑に入り組んだ配管が次々と組み合わさり、原発の全体像が仕上がっていく。

 部材の種類、作業終了や作業中などの作業過程が赤、黄、緑などに色分けされており、その画像を見れば、工事の進捗状況は瞬時に分かる。

6次元で工期を把握

東芝が2009年11月に稼働させた磯子エンジニアリングセンター新棟(横浜市)
画像のクリックで拡大表示

 東芝が100億円を投じて、横浜市に新設し、2009年11月に稼働した原発開発拠点、磯子エンジニアリングセンター新棟。ここに導入した最新の建設シミュレーションシステムは、不測の事態に即応する様々な仕掛けが盛り込まれている。

 その仕掛けはシステムの名前に表されている。「6DCAD(コンピューターによる設計)」。6次元のシステムという意味で、立体的な3D設計技術に、「工事の物量管理」「工程計画」「人員計画」の3つの要素を加えた。

 3D画像の横に、最短で1時間ごとに区切られた詳細な工程計画表を映す。

 例えば、配管部品の到着が遅れることが判明したとする。工程計画表上の配管工事のスタート時間を後ろにずらすと、ほかの工程を短縮したり、影響が出ないように工事の手順を入れ替えたりするなどして、完成時期が遅れないように全体のスケジュールを調整する。

 これに応じて、作業人員の数も同時に変更する。作業員が立体映像で実際のスケールを見ながら、手順を把握できるので、利便性は極めて高い。過去の原発建設における作業工数の実績値を集計し、それぞれの工程の正確な工事期間を算出できるようにした。

暗黙知から形式知へ

 東芝以外の原発メーカーも3DCADシステムを使って設計をしているが、工程計画などのシミュレーションと連動したシステムは例がないという。

コメント3件コメント/レビュー

こういう事を進める要素の組み合わせ最適管理処方はどこの会社でもやっていると思う。まあ経験から割り出されたリカバリープログラムだと思うが、要するに何を優先するか?何を避けるかのINPUTで内容は代わるが。この6Dなるものが条件変更(主に経営陣の都合)でさっと回答を正確に抜け目無く出してくれれば応用が利く。でもね大抵の場合、違う要素が発生するもんですよ。一番重要なのは経営方針の覚悟。経営自体の錯誤。これを指摘割り出すよな代物なればかなり有用性は高いが…。所詮、経営者の御用道具(ツール)でしょ?同じ構図の中でしか機能しないこれは画期的でしょうか?(2010/01/19)

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いただいたコメント

こういう事を進める要素の組み合わせ最適管理処方はどこの会社でもやっていると思う。まあ経験から割り出されたリカバリープログラムだと思うが、要するに何を優先するか?何を避けるかのINPUTで内容は代わるが。この6Dなるものが条件変更(主に経営陣の都合)でさっと回答を正確に抜け目無く出してくれれば応用が利く。でもね大抵の場合、違う要素が発生するもんですよ。一番重要なのは経営方針の覚悟。経営自体の錯誤。これを指摘割り出すよな代物なればかなり有用性は高いが…。所詮、経営者の御用道具(ツール)でしょ?同じ構図の中でしか機能しないこれは画期的でしょうか?(2010/01/19)

3Dが伴った工程シミュレーション自体はあまり新しい手法ではなく、汎用のソフトも多く出回っています。おそらくここで画期的なのはその規模と精度なのでしょう。記事としてはその辺が伝わってこなかったのが残念です。(2010/01/19)

「違約金は絶対に払わない」の見出しにひかれて読み進めました。新しい工程監理システムによって、違約金を払うことは避けることができる…という意味だったんですね。見出しでは、「なにか不都合なことがあっても違約金なんか這わないぞ」にも解釈できました。オッと思わせる見出しは、それなりに価値が有るでしょうが、中身と違うと、落胆します。(2010/01/19)

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