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「国産戦闘機が不要」なら大打撃

航空機産業、国内大手3社首脳に聞く

  • 佐藤 紀泰

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2010年1月21日(木)

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 世界の航空機産業はこれから大動乱期を迎える。中国など新興国の追い上げにより、下手をすれば、日本が埋没してしまう可能性すらある。

 歴史を振り返れば、民間旅客機、戦闘機、そして航空機エンジンも欧米の大手が市場を完全に制圧してきた。日本の航空機産業はこうした欧米大手の庇護の下で事業を拡大してきたが、その路線だけでは成長の壁にぶつかりかねない。

 今こそ、遠い将来をにらんだ成長への布石を打つことができるのか。日本の航空機産業大手3社である三菱重工業、川崎重工業、IHIの事業部門トップに激戦の世界市場を勝ち抜くための戦略を聞いた。


(聞き手は佐藤紀泰=日経ビジネス編集委員)

川井昭陽・三菱重工業常務(航空・宇宙事業本部長)
MRJの成否、ファイナンス力がカギ

 ―― 三菱重工にとって、MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)事業の成否が将来を大きく左右します。リスクが非常に大きなプロジェクトですが、どのように見ておられますか。

ボーイングの787事業で飛躍を狙う三菱重工の川井昭陽・常務
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 川井 MRJはまだ、「ペーパー・プレーン(図面上の飛行機)」であり、少しでも早く実機を作って飛ばさないとなりません。政府支援によって開発費の3分の1(約500億円)の支援もありますし、開発を順調に進めていく必要があります。

 ただ、機体は開発できても、これを売っていくことは非常に難しい。顧客である航空会社への金融サービスやアフターサービス体制の整備も課題です。

 そもそも、航空機ビジネスにおいて、機体の開発や製造というのは事業のほんの一部に過ぎないのです。そこを理解しないと、大変なことになってしまう。

中古機の相場まで目を配る必要がある

 ―― 特に金融サービスでは非常に大きなリスクを抱えることになりかねません。1機30億円で、100機受注すれば、3000億円ぐらいの融資を保証していく必要がありますね。

 川井 MRJの融資保証については日本貿易保険が担当してくれることになっています。三菱重工がこれをやれるわけではないので。

 ただ、すべての融資保証ができるわけではない。これについては政府の支援を期待したいところです。

 もし、受注を頂いた顧客の航空会社が経営破たんするような事態になれば、これは三菱重工にとっては大きなダメージになりますから。航空機事業は複雑です。中古機の価格を下がらないようにするなど、様々なところに目を配る必要があります。

 ―― 三菱重工にとっては戦闘機「F2」の生産が2011年度でなくなることは大きな痛手になりますが。

コメント4件コメント/レビュー

今の日本(と言うよりMHI,KHI,IHI三社+MELCO)が総力を結集すれば、国産の戦闘機は十分可能でしょう。エンジンだけは、バーナー推力が5tfのXF5を最悪4発という、ベビーボマー(赤ちゃん爆撃機)と馬鹿にされかねない物に、今の手持ちではせざるを得ません。が、スマートスキンレーダー、複合材機体、アビオニクス等要素については現在充分すぎるノウハウを持っています。F35の迷走っぷり、A400Mの破綻っぷりを見るに、下手に国際協業しても、安くなるどころか、開発が遅れに遅れ、仕様もどっちつかずの、遅延が故に高くなった代物が出来るだけです。トドメに引くに引けず、高かろう悪かろう、を無理矢理買って使う羽目に陥ります。今考えると、F2の開発は良しとは言えないまでも、出来うる限りの最善だったのでしょう。F16の最新版block60だと7千万ドル、殆ど100億円近いので(今は円高ですが)、F2は言うほど高い戦闘機ではありません。そもそも、日本の要求に合致させたら、仕様変更等で結局高額になってしまいます。他国に任せるのではなく、自国を自分で守るためのコスト、それを冷静に極端に走らず考えたら、取るべき道は決まるのではないでしょうか。(2010/02/03)

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今の日本(と言うよりMHI,KHI,IHI三社+MELCO)が総力を結集すれば、国産の戦闘機は十分可能でしょう。エンジンだけは、バーナー推力が5tfのXF5を最悪4発という、ベビーボマー(赤ちゃん爆撃機)と馬鹿にされかねない物に、今の手持ちではせざるを得ません。が、スマートスキンレーダー、複合材機体、アビオニクス等要素については現在充分すぎるノウハウを持っています。F35の迷走っぷり、A400Mの破綻っぷりを見るに、下手に国際協業しても、安くなるどころか、開発が遅れに遅れ、仕様もどっちつかずの、遅延が故に高くなった代物が出来るだけです。トドメに引くに引けず、高かろう悪かろう、を無理矢理買って使う羽目に陥ります。今考えると、F2の開発は良しとは言えないまでも、出来うる限りの最善だったのでしょう。F16の最新版block60だと7千万ドル、殆ど100億円近いので(今は円高ですが)、F2は言うほど高い戦闘機ではありません。そもそも、日本の要求に合致させたら、仕様変更等で結局高額になってしまいます。他国に任せるのではなく、自国を自分で守るためのコスト、それを冷静に極端に走らず考えたら、取るべき道は決まるのではないでしょうか。(2010/02/03)

戦闘機のモノ作り危機はいいのだが、実際ちゃんとできるのか? がわからない。仮に「国産戦闘機が必要」だと言われたとして、日本が「米国なり何なりから輸入する場合と同等以上の性能の機体を、同等以下のコストで」調達できるような技術と生産性を、国内メーカーが確保できるのだろうか?武器輸出三原則の問題もあり難しいのだろうが、あまりにコスト高になってしまうようなら、国産戦闘機は諦められてしまうだろう。(2010/01/21)

国産戦闘機開発は、将来の航空宇宙産業を発展させるために、絶対に必要と考えるが、現在の情勢では、全く不可能としか見えません。このなかで、どのようにして技術を発展させられるかも併せて考えざるを得ないと思います。(2010/01/21)

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