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約230万光年の天体。東大EMPで知る「宇宙の姿」

  • 秋元 志保

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2010年1月21日(木)

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 昨年の10月、東京大学は世界に通用する次世代のビジネスリーダーを育成するプログラム「東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム(東大EMP)」を開講した。東大が持つ最先端の豊かな知的資産を活用したプログラムを用い、日本を背負うビジネスリーダーの輩出を目指している。

 今回は、東大EMPで講師を務める岡村定矩教授が教える「教養・智慧」の特別講義、「宇宙」の講義について伺った。


東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム(東大EMP)
 40歳代の企業人や行政官の幹部候補生などを対象に、東京大学が持つさまざまな分野における最先端の知識を活用し、深い教養や智慧と実践的で柔軟な実行力を併せ持つ、高い総合能力を備えた人材を育成するプログラム。
 受講期間は6カ月、費用は600万円、定員25名。毎週金曜日と土曜日の終日行われる。プログラムは「教養・智慧」「マネジメント知識」、「コミュニケーション技能」で構成され、全プログラムの約70~80%を「教養・智慧」が占める。
 2008年10月に第1期開講。2010年4月には第4期が開講される(第4期の説明会は12月8日)。

人類が肉眼で見られる最も遠い天体を知っていますか?

NBO:ビジネスリーダーを創る講義に天文学の授業があるというのは、とても新鮮な感じを受けたのですが、受講生の反応はいかがですか。

岡村 定矩(おかむら・さだのり)氏
東京大学理学系研究科教授、前理事・副学長
東京大学理学部天文学科卒業、同大学院理学系研究科天文学専攻修士課程修了、同博士課程単位取得、理学博士号を取得。東京大学理学部天文学科教授、同大学院理学系研究科教授、理学系研究科長・理学部長、理事・副学長を経て、2009年4月より現職。専門は銀河天文学、観測的宇宙論。銀河・銀河団の構造と進化および宇宙構造パラメータに関する観測的研究などをしている。主な著書に、『銀河の発見』(R.ベレンゼン他著、共訳、地人書館)、『人類の住む宇宙(シリーズ現代の天文学I)』(分担編著、日本評論社)など多数
画像のクリックで拡大表示

岡村:最初は私も宇宙に関する講義がどんな風に受け止められるのか心配でしたが、「とてもよかった」と言ってくれた人がほとんどで、これはやる価値があるなと思いました。私の授業では、「銀河系って何ですか?」、「人類は宇宙のどんなところに住んでいるのか?」、「冥王星は降格されたのか」など、一般の人にも関心が高い疑問にある程度答えられるようになることを目標にしています。

NBO:実際にはどんな講義をされたんですか。

岡村:講義についてはちょっと後にして、ユニークなイベントである星空観望会の話から始めましょう。第1期目に1泊2日で山梨へ座禅に行くというプログラムがあったので、いい機会だなと思い、講義とは別に「星空観測会」を開いたんです。ちょうど秋だったので、「アンドロメダ銀河を肉眼で見る」というテーマで行いました。

 アンドロメダ銀河は人類が肉眼で見ることができる最も遠い天体なんです。約230万光年のかなた、つまり約230万年前の姿を肉眼で観測することできるんです。

アンドロメダ銀河(M31)。地球からの距離は約230万光年。肉眼で見える最も遠い天体
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 少し雲のあった空が、観望会の後半にすっきりと晴れ、ほとんどの参加者が微かなシミのように見えるアンドロメダ銀河を肉眼で確認できました。もちろん、大型双眼鏡も用意していましたので、全員230万年過去の光を見ることができました。 

 受講生からの感想には「日頃考えない宇宙について接触できる機会をいただきありがとうございました」「最高でした!」と、観望会は大盛況でした。残念ながら第3期の観望会は雨天となりましたが、シミュレーションで宇宙の旅を楽しみました。

 宇宙の話を無理やりビジネスに繋げようとしたこともありましたが、仕事脳とは違う部分を使うから、普段考えないことを思ったりするようで、刺激になっているようでした。

 冗談半分ですが、「素晴らしいシミュレーションなどを天文研究の資金集めの材料として10億円集める」というビジネスモデルを考えた受講生もいましたね。

日本は文系王国。文理の壁を越えた人材を育成したい

 東大EMPが立ちあがった当時、私は教育担当の副学長で、社会人向けのプログラムができたら、学生向けの授業にも役立てることが私のミッションでした。今年の4月に2科目の「学生版EMP」を開講することができましたが、学生からもとても好評でした。こうした声を聞くと学生版EMPはもちろん東大EMPももっといいものにしていかなければいけないという気持ちが一層強くなりましたね。

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