「宮田秀明の「経営の設計学」」

グリーンニューディール宮古島というアイデア

沖縄で「知能化電気社会システム」を構築する

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2010年1月22日(金)

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 宮古島は那覇から飛行機で50分ほど南に飛んだところにある、面積約160平方キロ、人口約5万人の島だ。美しい海で知られる。

 グリーンニューディール沖縄プロジェクトは沖縄本島のレンタカーの電気自動車(EV)化から始まりそうだが、もう1つのプロジェクトである「スマートグリッド化」、つまり「知能化電気社会システム構築」のプロジェクトは宮古島から始めるのがいいかもしれない。

 宮古島の電力は約70メガワットの石油火力発電によってまかなわれており、この中には需要変動に対応するためにガスタービン発電設備も含まれている。だから発電コストはかなり高いようだ。

 現在、宮古島では新エネルギー導入プロジェクトが進められている。風力発電と太陽光発電と蓄電装置がそれぞれ数メガワットの規模で導入される予定である。北部地域と南東地域には既に風力発電設備がある。

 しかし、この規模では宮古島の電力需要の4%程度にしか過ぎないので、グリーンニューディール・プロジェクトとはほど遠い。既存の系統電力システムに風力発電と太陽光発電と電池を接続しただけと言われても仕方がない。

スマートグリッド社会に替えていく方法

 やはり、20〜30%ぐらいは再生可能エネルギー発電を導入し、お天気任せの気まぐれな発電を大規模に導入することの難しさを、IT(情報技術)と二次電池を駆使する高度な電気経営システムの開発によって克服しなければ、スマートグリッド(知能化電気社会システム)の技術開発にならない。

 それを実現するためには、宮古島全体では風力発電タービン、太陽電池施設、蓄電池施設を30メガワット程度の規模で導入することになるだろう。

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著者プロフィール

宮田 秀明 (みやた ひであき)

宮田 秀明

1948年生まれ。1972年東京大学大学院工学系研究科船舶工学専門課程修士修了。同年石川島播磨重工業(現IHI)に入社、77年に東京大学に移り、94年より同大教授。専門は船舶工学、計算流体力学、システムデザイン、技術マネジメント、経営システム工学。世界最高峰のヨットレース「アメリカズ・カップ」の日本チーム「ニッポンチャレンジ」でテクニカルディレクターを務めた。著書に『アメリカズ・カップ―レーシングヨットの先端技術―』(岩波科学ライブラリー)、『プロジェクトマネジメントで克つ!』『理系の経営学』(日経BP社)など



このコラムについて

宮田秀明の「経営の設計学」

経営には「論理」が必要である。論理を積み重ねた理系思考がイノベーションを育む。技術力を最大限に生かし、プロジェクトをまとめ上げ、新しいビジネスを創造する。「理系の経営学」を提唱する東京大学の宮田秀明教授が理系の視点による経営の要諦を語る。

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