• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

トヨタ、大規模リコールで苦い黒字転換

収益改善策はハイペース、の成果

  • 池原 照雄

バックナンバー

2010年2月9日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 世界的な大量リコール問題の影に隠れた格好だが、通年の数字を見ると、トヨタ自動車の業績改善が著しい。今期(2010年3月期)は期初時点で過去最悪となる巨額の赤字を予想していたものの、先週発表した最新の予想では最終損益が800億円の黒字に転換する。

 各国政府の需要刺激策によって新車販売が想定以上に回復したのに加え、自助努力である原価低減などの「緊急収益改善」が目標を上回るペースで寄与している。当面はリコール問題が業績への重石になるが、ここはむしろ急成長で内包された“緩み”を締め直すことだろう。

  • ■トヨタの2010年3月期・四半期業績推移
  • (単位:億円、▲は赤字)
  第1四半期 第2四半期 第3四半期 ※第4四半期 (期初予想)
営業利益 ▲1,949 580 1,891 ▲722  
(累計) 同上 ▲1,369 522 ▲200 ▲8,500
純利益 ▲778 218 1,532 ▲172  
(累計) 同上 ▲560 972 800 ▲5,500
※第4四半期(1~3月)は2月4日時点の予想

 昨年5月時点での今期業績予想は、営業損益が8500億円の赤字、最終損益が5500億円の赤字と過去最悪の数字を出していた。しかし、第2四半期(7~9月期)に期間損益で黒字転換すると、第3四半期には累計(4~12月期)でも営業利益522億円、純利益972億円の黒字を確保した。

 第3四半期(10~12月期)だけを見ると営業利益は1891億円に達しており、売上高営業利益率は3.6%となった。同四半期に過去最高レベルの7.9%まで回復したホンダには及ばないものの、固定費を削ぎ落としてスリムになった巨大企業が走り出すと雪ダルマ式に収益が膨らむという図式だ。

 回復は、需要の持ち直しと緊急収益改善策が両輪となって支えている。期初時点の連結世界販売(中国合弁生産車など除く)は650万台を想定していたが、期を追って増え、直近では約1割多い718万台に修正している。

リコール対策費を含めると今期予想は200億円の営業赤字

 一方の収益改善策では、期初に原価低減と固定費削減を合わせて8000億円を計画していたのが、直近では1兆200億円までめどが立ったという(関連記事:2009年2月25日「トヨタ、来期1兆円のコスト低減に挑む」)。このうち原価低減は4700億円と、従来の「実力」とされてきた年3000億円レベルを大幅に突き抜ける。

 原材料費が落ち着いているのに加え、今期から原価低減手法である「緊急VA(価値分析)」を全車種に展開した成果があがっている。もっとも、この1~3月期の業績はリコールの影響で四半期ベースとして再び赤字に陥る。

 リコール対策費となる品質保証費を今期中に1000億円計上するほか、「欧米を中心に約10万台の販売減を見込み、減益影響として700億円~800億円」(伊地知隆彦専務)を想定している。

コメント4件コメント/レビュー

トヨタの品質神話っていうのは本当にただの神話だったと思っています。自動車にある程度詳しい(素人レベルでも良い)人がトヨタの工場を見れば、そりゃ生産性の高さや効率のよさには驚くかもしれませんが、他方、車の基本骨格のいー加減さにも驚くことでしょう。レクサスの登場になぜベンツやBMWが驚愕したのか?それは彼らの考えていた品質をはるかに下回る品質の「見てくれだけの高級車」が予想をはるかに裏切って売れたからです。「えっそんな低品質で良かったの?」ってなもんです。それ以降ベンツ、BMWの品質が極端に下がりましたね。まさに「悪貨は良貨を駆逐する」で知られる「グレシャムの法則」どおり!トヨタの復活の鍵は品質に対する単なる「神話」を維持できるか否かでしょう(2010/02/09)

「池原照雄の「最強業界探訪--自動車プラスα」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

トヨタの品質神話っていうのは本当にただの神話だったと思っています。自動車にある程度詳しい(素人レベルでも良い)人がトヨタの工場を見れば、そりゃ生産性の高さや効率のよさには驚くかもしれませんが、他方、車の基本骨格のいー加減さにも驚くことでしょう。レクサスの登場になぜベンツやBMWが驚愕したのか?それは彼らの考えていた品質をはるかに下回る品質の「見てくれだけの高級車」が予想をはるかに裏切って売れたからです。「えっそんな低品質で良かったの?」ってなもんです。それ以降ベンツ、BMWの品質が極端に下がりましたね。まさに「悪貨は良貨を駆逐する」で知られる「グレシャムの法則」どおり!トヨタの復活の鍵は品質に対する単なる「神話」を維持できるか否かでしょう(2010/02/09)

私は今回のレクサスのアクセル、プリウスのブレーキが単なる偶然が重なったこととは思わない。なぜなら、トヨタはここ数年間、リコールの件数が増加していたからだ。正確な数字は忘れたが、対象となる台数は膨大な数だったように思う。折角の端緒はありながら、これを過小評価していた同社の姿勢も問題ながら、それを見過ごし今頃になって書き立てるマスコミも広告クライアントへの甘さと言われても仕方あるまい。トヨタご自慢のカイゼン活動は生産工程のミスをなくそうとするもので、このような設計段階の問題はつぶせない。技術陣の驕りと言うべきか。(2010/02/09)

>「緊急VA(価値分析)」を全車種に展開した成果 果たして、これが本当にトヨタの成果なのか、甚だ疑問。サプライヤーに押し付けてるもしくはサプライヤーの努力である可能性大!(2010/02/09)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授