「Web2.0(笑)の広告学」

忙しい消費者が変わったこと、変わってないこと。

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2010年2月23日(火)

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 現在、金曜夜7時過ぎです。通常、このコラムの原稿は金曜の朝の会社の始業前に書いて、担当編集のYさんに送ることになっているのですが、どうにもこうにも忙しくて、金曜夜の原稿提出になってしまいました。

 今週は仕事が集中して忙しいことに加えて、Twitterのタイムラインを見ていると、どうしてもオリンピック中継が気になってしまい、デスクのすぐそばにテレビはなくても、ワンセグという便利な機能によりケータイでテレビ放送が見ることができてしまい、さらに自分がオリンピックを見ていることをTwitterでつぶやきたくなって、それを見た同僚がオフィスの中で声をかけてきて…と、まぁ、完全に自業自得なのですが、どんどん時間が経っていきます。

 以前は、仕事と仕事の細切れ時間に色々な作業ができていたのが、そっくりTwitterをチェックする時間になってしまい、気がつけばさまざまな仕事が滞っている、というわけです。

 で、これは、私だけに起きていることであるかといえば、そうではないようです。

 Twitterのタイムラインでも似たような嘆息にしょっちゅう出くわします。「消費者が、以前に比べて多忙になり、広告やメディアに対して注意を払ってくれなくなっている」というのは、ずいぶん前から言われていることですが、Twitterの出現により、さらに加速している気がします。

百花繚乱!「俺のTwitter論」

 最近、知人と会ったり、同僚とオフィスで打ち合わせをしていたりすると、「Twitter現象を、俺はこう見る」という持論を披露されることが本当に多いです。この日経ビジネスオンラインでも、大勢のコラムニストの方がTwitter論を語っていらっしゃる。はい、私も過去に書いております。本屋に行けば関連図書が次々と出ているし、使っている人も、そうでない人も、もはや無視することのできない存在になっていると思います。

 Twitter論が飛び交う理由のひとつには、Twitterの魅力が、やっていない人にはなかなかわからないことにあると思います。

 わからないから「どうせ、あんなもの」という主張のTwitter論を生み、それが実際にTwitterを使っている人間には面白くないから、新たなTwitter論へとつながっていく。そんな印象があります。

 だから、百花繚乱の「俺のTwitter論」の中で、とくに自分では使っていない人に多いのが「これがはやれば、人はじっくり思考することができなくなる」「品性に欠けるようになる」といった「Twitterは害である」という見立てです。

 もしかしたら、その通りなのかもしれません。

 しかし、テレビが、1億総白痴化をなす危険な装置であったならば、我々は既に白痴化してしまっているでありましょう。同様に、今後我々は「じっくり思考することができない、品性の欠けた日本人」になっていくしかないのではないでしょうか。

 実際には、人間はけっこう器用で、白痴にもならず、品性ゼロにもならない、バランスをどこかに見つけると思うのですが。

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著者プロフィール

スダシン(須田 伸 すだ・しん)

須田 伸

サイバーエージェント ネットトレンド研究室長/コミュニケーションディレクター。1992年株式会社博報堂入社。CMプランナー/コピーライターとして「ACC賞」「日経広告賞」「消費者のためになった広告コンクール」などの広告賞を受賞。 1998年カンヌ国際広告祭ヤングクリエイティブ・コンペティションに日本代表コピーライターとして出場。2000年にYahoo! Japanに転じてコミュニティサービス担当プロデューサーとして「ヤフー・チャット」を立ちあげ「ライブチャットイベント」では初代「Y! Chat MC」として活躍。2002年より株式会社サイバーエージェントに勤務。同社の企業ブランドを一新する。現在は同社ネットトレンド研究室長。ブログとインターネット広告に関する著書として『時代はブログる!』(アメーバブックス)がある 。「サイバーエージェント/アメーバ」は、2008年度グッドデザイン賞を受賞。



このコラムについて

Web2.0(笑)の広告学

ブログやSNSのように、普通の人がインターネットで気軽に情報を発信するようになったことが「Web2.0」という流行語(バズワード)を生みました。Web2.0の切り口には、技術も、商売も、哲学もありますが、このコラムでは、基本的に「広告」という視点で考えていきます。筆者はテレビ広告業界を経験後、サイバーエージェントに転じ、ネット広告の世界で活躍している須田 伸氏です。

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