• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「騙されたくない」時代に、タコの赤ちゃん、エリマキトカゲが消えていく

  • 須田 伸

バックナンバー

2010年3月2日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 先日、2009年の日本の広告費が電通から発表されました。新聞広告が大きく数字を落とし6739億円となり、とうとう7069億円のインターネット広告に抜かれた、ということがあちこちで話題になっています。新聞広告だけでなく、雑誌広告費も前年比25.6%減の3034億円に大きく低下し、活字媒体ほどではないものの、テレビ広告も減少しています。

 しかし、年間で1兆7139億円という断トツに大きな広告費を消化している、テレビというメディアは、対前年で数字を落としたとはいえ、まだまだ大きなチカラがあり、Twittrerのような新たなインターネットメディアとの相乗効果の中で、むしろ今後、再び伸びる可能性も大いにある、と感じています。

 ただ、テレビCMという広告枠の中で流される映像コンテンツの中身は、以前に比べて変化してきていますし、今後もこの変化の流れは強まっていくと見ています。

「広告よりPR」の裏側にあるもの

 テレビという、巨大な影響力のあるメディアの中でも、15秒CMや30秒CMといった「CM枠」の中で提示される「広告クリエイティブ」よりも、情報番組などの中の番組コンテンツの一部として自社の製品が紹介されたほうが消費者の反応が強い、という声をマーケッターの発言としてよく耳にします。

 その背景には、いくつかの理由があると思いますが、中でも消費者がCMに対しては「結局は広告主の一方的な宣伝」という目で見るのに対して、番組の中での商品やサービスの紹介に対しては「一定の中立性が保たれた、情報として価値のあるコンテンツ」としてとらえてくれる、というのはよく言われることであり、事実、そうした傾向は否めないと思います。

 テレビCMだけでなく、新聞広告や雑誌広告といったマス広告全般の影響力低下の一因には、消費者のメディアビジネスに対するリテラシーが向上した結果、広告宣伝に対してごく自然にセットされてしまう「接触フィルタ」のようなものがあると思うのです(消費者のメディアリテラシーの向上が続くなかで、番組コンテンツの中に仕組まれたPR予算という仕掛けに対しても、すでにフィルタが強まっていますが、それに関しての議論はまた別の機会にしたいと考えております)。

 消費者の色眼鏡を外して見てもらえる番組の中で紹介されたい、という「広告よりもPR」という傾向は、これからもしばらく続きそうです。しかし、広告主が内容のディテイールやオンエアのタイミングまで、広告費を支払うことでコントロールすることが可能なテレビCMの役割がゼロになるわけでは当然ありません。

 しかし、消費者のメディア接触フィルタがますます強化される中で、どのようなテレビCMに活路があるのでしょうか。

CMで知った、タコの赤ちゃん、エリマキトカゲ、泳ぐ象

 YouTubeで、かつてのソニーのテレビ、トリニトロンの1973年のテレビCM「ぼく、タコの赤ちゃん」を発見して、思わず何度も繰り返し見てしまいました。

 全日本CM連盟が選定する、テレビCM の殿堂入りも果たしている、名作中の名作と言われるコマーシャルです。

 「見たことのない生物の映像」をテレビCMが届けた例としては、自動車広告におけるエリマキトカゲや、銀行のCMにおける泳ぐ象などが、有名です(泳ぐ象の登場する銀行のCMはYouTube上で発見できなかったのですが、リンクしている映像に極めて近いもので、最後に銀行名が読み上げられるシンプルな作品だったと記憶しています)。

 こうしたCMの果たす機能によって、大勢の消費者に「エリマキトカゲのあのクルマ」とか「泳ぐ象の銀行」といったように、記憶してもらい、好意や関心を持ってもらって、やがてその中から商品を購入してくれる人が出てくる、という広告クリエイティブとしての構造でした。

 しかし、こうした広告は、最近、めっきり見かけなくなりました。
 何故でしょうか?

コメント4件コメント/レビュー

広告、CMもそうですが、今最も目障りなのは、「番宣」ではないでしょうか。■あるテレビ局では、一日全ての番組に特定のタレントを出して、「番宣」をするなど、目に余るものがあります。■しかも、視聴率を気にする必要の無い、NHKまでもが、ニュースの中で「番宣」をするようになっては、もはや何をかいわんやです。■自分たちの番組の視聴率を上げようと涙ぐましい努力なのでしょうが、あまりにしつこいと却ってチャンネルを回さないと言うことに気がつかないのでしょうか。■それとも、「番宣」で時間を埋めないと時間つぶしができないほど、番組自体の中身がなくなったのでしょうか。■このままでは、テレビの滅亡は早まりそうです。(百姓)(2010/03/02)

「Web2.0(笑)の広告学」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

広告、CMもそうですが、今最も目障りなのは、「番宣」ではないでしょうか。■あるテレビ局では、一日全ての番組に特定のタレントを出して、「番宣」をするなど、目に余るものがあります。■しかも、視聴率を気にする必要の無い、NHKまでもが、ニュースの中で「番宣」をするようになっては、もはや何をかいわんやです。■自分たちの番組の視聴率を上げようと涙ぐましい努力なのでしょうが、あまりにしつこいと却ってチャンネルを回さないと言うことに気がつかないのでしょうか。■それとも、「番宣」で時間を埋めないと時間つぶしができないほど、番組自体の中身がなくなったのでしょうか。■このままでは、テレビの滅亡は早まりそうです。(百姓)(2010/03/02)

「文脈」とか「作品」とか「作家性」とかは、宣伝した物が売れてから後付けでその筋の権威がそれらしく分析すればいいと思います。「このCM流したらなんぼ売れるの?」という発注者の素朴かつ切実な疑問を馬鹿にせず、「○○まで売れなかったら広告代を返します」と言ってみるのはいかがでしょうか?それくらい苦しまないと広告(業界)はダメだと思います。(2010/03/02)

テレビのCM、新聞、雑誌の広告には、マスコミ対策費としての大きな役割があると思います。人材派遣会社が、テレビ、新聞、雑誌に、巨大な広告費を投じていれば、報道局が報道したくとも、営業局から、広告を引き揚げられるから、報道しないでほしい、と横やりが入り、報道できないと思います。少し前の話ですが、トヨタも、偏向報道するマスコミから、広告を引き揚げたくなる、と脅しましたよね。逆に言うと、マスコミ対策費が減少して、自由に報道できる対象が広がってきているわけで。国民の側としては、新聞、雑誌を応援する場合には購入すればよい。テレビに関しては、提供会社の商品を購入することにより応援することができるのではあるが、直接、500円でも、1000円でも、番組そのものに寄付できるような仕組みがあってもよいと思う。(2010/03/02)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

お客様が低価格に慣れてきている。

片岡 優 ジェットスター・ジャパン社長