最大140文字のつぶやきツール「ツイッター」をビジネスに使う企業が急速に増えている。朝日新聞、毎日新聞、無印良品、カトキチ、ユニクロ、ソフトバンク、トヨタUSAなどの企業は数万以上のフォロワーを持ち、日々ツイッターにつぶやきを投稿している。
「ツイッターを使うと効果があるらしい」「そろそろツイッターを使わないとまずいかもしれない」――。そう考えた時に企業が直面するのが、「何をつぶやけばよいのかわからない」「企業の公式アカウントで炎上したら大変だ」といった不安や悩みではないだろうか。
そんな時に役立つのが3月4日発行の新刊『ビジネス・ツイッター』だ。本書の著者は長年シリコンバレーでPR会社を経営してきた経験を持つソーシャルメディアの著名ジャーナリストであるシェル・イスラエル氏。ツイッターを駆使する企業担当者に直接取材して、どうすれば成功するのか、逆に何をしてはいけないのかを具体例とともに解説している。この連載では、シェル・イスラエル氏が勧めるビジネス・ツイッター術を紹介しよう。
まず、ツイッターを使う時に企業がもっともすべきことは何だろうか? つぶやきを読んでくれるフォロワーを増やすこと? 毎日つぶやくこと? 礼儀正しくすること? 。いずれも重要なことではあるが、『ビジネス・ツイッター』の著者、シェル・イスラエル氏が繰り返し勧めていることは別にある。それは、「人の話を聞くこと」だ。
広告・宣伝などにツイッターを活用しようと考える企業にとっては、「人の話を聞け」と言われても、なかなか理解しにくいことかもしれない。これまでの広告・宣伝はテレビCMや新聞・雑誌でユーザーに情報を一方的に提供する形態で、言うなれば一方的に自分の話ばかりをする人のようなもの。だから、ツイッターで宣伝しようと考えている企業が、「ツイッターでは人の話を聞け」と言われて戸惑うのも無理はない。
しかし、ツイッターはこれまでの広告・宣伝などとはまったく違うツールである。ツイッターの魅力は、すべてのユーザーが対等に情報をやり取りするという「会話」にある。このツイッターという会話メディアで、これまでの広告・宣伝と同じように一方的に情報を出しても、受け入れられないのだ。会話上手になるためには、まずツイッター上の多くの人の声に耳を傾けることから始める必要がある。
成功企業はユーザーの声に耳を澄ます
実際、ツイッター活用で成功している企業は、驚くほどユーザーの声を聞いている。誰かが自社について何かをつぶやいていないか、常に聞き耳を立てているのだ。例えば米デルの担当者たちも、人の話を聞くという作業から始めた。デルは、ツイッターをビジネスにうまく使った事例として非常に有名で、ツイッターを使ったプロモーションで650万ドル以上を売り上げている。
デルのソーシャルメディア・チームは、ツイッターの世界を「無言で観察」し始めた。メッセージを読むだけで発信しないという利用法だ。(略)ツイッターの検索機能を利用した。誰かがメッセージにデルに関係あるキーワードを含めていたら、ほぼ1分以内にそれを知ることができた。(第3章より)
米国の新興航空会社のジェットブルー航空や大手ケーブルテレビ会社のコムキャストも、ユーザーの声に耳を澄ましている。ツイッターで誰かが同社について発言していないか、常に見ているのだ。
ジョエル・ポストマンというソーシャルメディアのライターがジェットブルーについてつぶやいた。すると数分後に@JetBlueが彼をフォローし始めたことに気付いた。(第4章より)
顧客が次々に(コムキャストの)イライアソンの努力を賞賛し始めたのだ。彼は24時間ツイッターに常駐しているように思えた。問題を知ると、イライアソンはさらに顧客に直接電話をかけて詳しい状況を聞き取った。(第4章より)
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