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マツダ、トヨタ式ハイブリッドでスベリ込みセーフ

環境技術戦略の空洞埋める

  • 池原 照雄

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2010年4月7日(水)

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 マツダとトヨタ自動車が1年がかりで交渉してきたハイブリッド車(HV)技術のライセンス供与が合意に達した。マツダにとって、HVが本格普及段階に入った日本市場への投入が急務だっただけに、商品力強化の大きな布石となる。猶予のない環境技術戦略でスベリ込みセーフといった格好だ。

 合意によりトヨタは、HVの生産に必要な特許やノウハウのライセンスを与える。モーター、バッテリー(ニッケル水素電池)、インバーターなど主要コンポーネンツはそれぞれの部品メーカーから、マツダが直接調達して自社のエンジンと組み合わせる。

 両社の技術協力は、金融危機による世界同時不況がもたらしたと見ることができる。マツダ株の3分の1強を保有、支配下に置いていた米フォード・モーターが資金難のため2008年11月に大半の株式売却を決めたからだ。フォードは現在も13.8%を保有する筆頭株主であり「フォードとの戦略提携に揺るぎはない」(マツダの山内孝社長)ものの、経営の自由度が増したマツダはすぐさま、トヨタにアプローチした。

 ライセンス供与にしては時間のかかる交渉となったが、トヨタ側にも熟考する事情はあった。同社は今世紀初めにHV技術の公開を宣言していた。自社技術の実質標準化を推進するとともに「環境技術は普及してこそ環境に貢献できる」(当時の張富士夫社長)との考え方からであり、その基本は今も変わらない。

 ただその後、自社製品へのHV展開を急ぐことになり、他社の要望に応える余力は細っていった。トヨタのオープン化に対し、最初に技術導入に踏み切ったのは2002年に合意した日産自動車だった。環境規制に対応するため米国向け上級セダンに限定導入したのだ。

トヨタにとっては、日産への技術提供が“教訓”に

 ところが、トヨタ側にはこれがかなりの負担になった。当時、トヨタの技術担当役員から、「システムを提供して済むという簡単なものでなかった」と聞いたことがある。日産との契約ではインバーターやアクスル(車軸)の開発をトヨタが担当したため、日産のエンジンとのマッチングなど、多くの工数を割かねばならなかったのだ。

 この時の“教訓”を生かし、マツダとはコンポーネンツの直接取引は行わないこととした。トヨタの内山田竹志副社長は、「ライセンスといっても、(供給先のために)全くゼロから開発するとなると難しい」と話す。マツダが部品メーカーから調達するのは、手を加える必要がない「プリウス」用のコンポーネンツとなったのもそうした事情による。

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