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今日のCEOに最も必要とされるもの

2010年4月28日(水)

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 今日のCEO(最高経営責任者)にもっとも必要とされるものが情報責任である。「どのような情報が必要か。どのような形で必要か」を考えることである。そうして初めて、情報の専門家が、こういうものをこういう形で得ることができると答えてくれる。しかし、実はその答えさえさほど重要ではない。重要なのは、「いつ必要か。誰から得るか。そして自分はどのような情報を出さなければならないか」という、より根本的な問題のほうである。

   ~ ピーター・F・ドラッカー(上田 惇生訳)

 もともとはジャーナリストであったせいか、ドラッカーは印象に残る言葉を数多く造ってきた。「目標管理」や「知識労働者」ほど広く知られた言葉ではないが、「情報責任」もその1つであると思う。

 本欄の第1回目で、「必要な情報つまり重要な情報は、現在の情報システムでは得られないことを知るにいたる」というドラッカーの指摘を紹介し、この問題に対してドラッカーが「『情報責任』『情報リテラシー』『組織のための情報』といった処方箋を用意している」と説明した。その中で今回は情報責任について紹介する。

「情報システムに関与」するとは具体的に何か

 冒頭の一文は、ドラッカーが1998年に書いた「コンピュータ・リテラシーから情報リテラシーへ」から引いたもので、この論文は『ネクスト・ソサエティ』(上田 惇生訳、ダイヤモンド社刊)に収められている。

 ちなみに筆者が最初に読んだドラッカーの本が『ネクスト・ソサエティ』であった。2002年の暮れに同書を読み、「情報責任」という言葉を見た時、「そうか、こう言えばいいのか」と感銘を受けたことをよく覚えている。

 長年にわたり情報システム関連の記者をしてきて、かねがね思ってきたのは、「企業や組織の経営トップがもう少し情報システムに関与してくれると、現場がとても楽になるのだが」ということであった。現場とは、情報システムを開発したり動かしている、いわゆるシステム部門やそれを支えるコンピューター・メーカーやシステム開発会社を指す。

 「情報システムに関与」するとは具体的に何かというと大きく2つある。1つはドラッカーが書いている通り、「どのような情報が必要か。どのような形で必要か」を決めること。それが明快になれば、情報システムの開発側は作業を進めやすくなる。

パソコンに詳しいのは「情報システムが分かる」ではない

 もう1つは、トレードオフの判断である。情報システムを開発しようとすると、目的、予算、期限といったいくつかについて調整を迫られることが多い。「目的を達成するためなら開発費を増やしてよい」といった判断は経営者でないと難しい。

 だが、こうしたことを経営者に分かりやすくお伝えするにはどうしたらよいか。「情報システムにもっと関与を」と書いても、「経営者に技術の判断は無理、情報システム担当役員の仕事でしょう」と反対されてしまう。

 欲しい情報を示すこと、トレードオフを判断することはともに経営判断であって、技術の判断ではないのだが、情報システムやITと聞くと、どうしても技術の話と思われがちだ。パソコンに詳しい経営者を指して「あの人は情報システムが分かる」と言ったりするが、これは誤解である。

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「「CIAのI」をお持ちですか」の著者

谷島 宣之

谷島 宣之(やじま・のぶゆき)

日経BPビジョナリー経営研究所

一貫してビジネスとテクノロジーの関わりについて執筆。1985年から日経コンピュータ記者、2009年1月から編集長。2013年から現職。プロジェクトマネジメント学会員、ドラッカー学会員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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