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地上最大の「マシン」を管理する

IBMがスマートグリッドに注力する理由

2010年5月11日(火)

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 世界中で「スマートグリッド(次世代電力網)」が注目を集めている。日本でも昨年頃から徐々に話題となってきたが、IBMはこの分野の先駆者だ。

 日経ビジネス5月10日号特集「米IBM、インフラ企業に変身」の連動インタビュー第2回に登場するのは、IBMワトソン研究所でスマートグリッド戦略を練るロン・アンブロシオ研究リーダー。米国立標準技術研究所(NIST)などでスマートグリッド技術の標準化も主導するキーマンが、IBMの持つ強みについて語った。

(聞き手は小笠原 啓=日経ビジネス記者)

 ―― なぜIBMがスマートグリッド(次世代電力網)を手掛けるのでしょうか。

ロン・アンブロシオ(Ron Ambrosio)氏
IBMワトソン研究所グローバルリサーチエグゼクティブ(撮影:丸本孝彦、以下同)

 アンブロシオ IBMは約10年前から、スマートグリッドに関わり始めた。電力網の近代化は、(米IBMが全社スローガンとして掲げる)スマーター・プラネット戦略の中で、最初に焦点を当てたソリューション分野の1つだ。

 (私が所属するIBMの)研究所は7~8年前から、IBMの他部門に対してこのチャンスに備えるように言い始めた。膨大なビジネスが立ち上がるのが確実に見えていたからね。

 今後、世界の電力需要は伸び続ける一方で、気候変動の問題は重要性を増す。そのため、我々はエネルギーのサプライチェーンをあらゆる側面から最適化する必要がある。そこで、スマートグリッドの技術が必要とされるのだ。

市場規模は年間1000億ドル近くに

 電力網を「スマートに(賢く)」する取り組みはまだ始まったばかりで、それが標準にはなっていない。スマートグリッドの市場規模はしばらくの間、間違いなく成長し続けると見ている。

 外部の予測だが、(IT投資など)“狭義”のスマートグリッド市場だけで、2010年台半ばまでに年間100億~150億ドル(約9000億~1兆3500億円)になると期待されている。IT以外の送配電網の更新や建設、資本投資なども含めると、恐らく市場規模は年間1000億ドル(約9兆円)近くに達するのではないか。

 ―― IBMの持つ技術が、スマートグリッドにどのように貢献するのでしょうか。

 現在の電力サプライチェーンは単純だ。発電所と消費者は一直線でつながっている。しかし(太陽光発電などの)家庭の電力ネットワークや電気自動車、マイクログリッドを構築した建物などが電力網につながるようになると、サプライチェーンはもっと複雑になる。

 再生可能エネルギーが増えると複雑性はさらに増す。米国では、電力会社が風力のような「グリーン電力」を受け入れるよう、29の州が法律で定めている。

 しかし太陽電池や風車の発電量はお天気任せで予測がつかない。グリーン電力が増えると、石炭や水力に依存していた頃と比べて、電力供給がダイナミックに変動するようになる。

コメント1件コメント/レビュー

スマートグリッドに関しては米国と日本では大きく状況が違うので、米国の動きを先進的と見ることには疑問があります。米国では電力網の老朽化が激しく、たまに大停電が起きるほどですが、日本では東電のような巨大な系統が徹底的に管理されて運用されています。米国と比較すると日本は既に十分にスマートなグリッドで、日本の重電メーカは変動、偏在する電力需要に対し、点在する発電所の発電量を最適制御するノウハウを実用レベルで既に確立しています。(送電は一直線ではありません)そういった電力網制御のソフトを握っている国内の重電メーカーはITメーカーでもあります。IBMとは十分に競合するのでは?GEやシーメンスばかりに気をとられていては日本企業にごっそり持っていかれるかもしれません。(2010/05/11)

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「地上最大の「マシン」を管理する」の著者

小笠原 啓

小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に日経BP社入社。「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」の各編集部を経て、2014年9月から現職。製造業を軸に取材活動中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

スマートグリッドに関しては米国と日本では大きく状況が違うので、米国の動きを先進的と見ることには疑問があります。米国では電力網の老朽化が激しく、たまに大停電が起きるほどですが、日本では東電のような巨大な系統が徹底的に管理されて運用されています。米国と比較すると日本は既に十分にスマートなグリッドで、日本の重電メーカは変動、偏在する電力需要に対し、点在する発電所の発電量を最適制御するノウハウを実用レベルで既に確立しています。(送電は一直線ではありません)そういった電力網制御のソフトを握っている国内の重電メーカーはITメーカーでもあります。IBMとは十分に競合するのでは?GEやシーメンスばかりに気をとられていては日本企業にごっそり持っていかれるかもしれません。(2010/05/11)

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