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iPad発売、ヤフーとDeNAの提携が示す世界観

「電波オークション実施」発言の余波《後編》

  • クロサカ タツヤ

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2010年5月13日(木)

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 電波オークションの議論に火がついた驚きもさめやらぬところ、またぞろ大きなニュースが入ってきた。既にお聞き及びだろうが、米アップルのiPad(アイパッド)が日本ではソフトバンクモバイル(以下、SBM)から発売されることになったのだ。しかも、アップル本社が発表している方針とは異なり、SIMロックをかけた状態での販売となる。

 本連載でも触れた通り、以前よりNTTドコモの山田隆持社長が「iPadがSIMロックフリーで提供された時にはSIMカードを販売する」と公言していただけに、アップルとNTTドコモの交渉が進んでいたと目されていた中、意外な展開と受け止められた。SBMからの発表が土曜日で、アップルからの発表が月曜日とタイムラグがあったため、ツイッターなどネット上を中心に、「アップルの直営店やウェブサイトではSIMロックのない端末が発売されるのではないか」などの憶測を呼び、ちょっとした「祭り」の状態となった。

 結論としては、ケータイ回線を利用する3Gモデルに関しては、SBMが回線サービスを独占的に提供する形となった。日本で正式に販売されるiPadは、昨今話題のSIMロックのかかった端末として、通信キャリアをSBM以外は選べない状態での利用となる。しかもこの「SIMロックiPad」は、調べた限りではどうやら日本のみになるようだ。

パッド型端末は大きなフロンティア

 他国でも同様の措置を取るならばいざ知らず、メーカー本社がSIMロックフリーで提供することを発表している端末が、日本のみSIMロック端末として提供される。こうした異常事態をして、ネット上の一部では「いわゆる抱き合わせ商法にも抵触する可能性があるのではないか」との声さえ聞かれた。筆者自身は独占禁止法の専門家ではなく、その構成要件は定かでないため、ここでは詳しくは触れないが、iPhone(アイフォーン)でSBMの回線品質の低さを痛感しているユーザーの不満が爆発した格好だろう。

 こうした事態がある程度予想される中、なぜアップルはSBMを選び、異例とも言える「日本だけSIMロック」に応じたのか。詳細は明らかではないのであくまで憶測だが、アップルは回線品質よりもSBMのiPhoneにおける販売実績を評価した可能性はある。今でこそ違った見え方もしているが、それでも基本的にアップルはハードウェアベンダーである以上、端末を売る能力をより高く評価するのは、一般論としては合理的な判断と言える。

 そして興味深いのは、やや過熱気味だったiPadへの期待感が、SIMロックという冷や水によっていったんおさまった感があることである。消費者が冷静になったことで、アップルによるコンテンツ審査が厳しすぎてあまり楽しくないのではないか、実は大きすぎて落としたらすぐ割れてしまうのではないか、あるいはiPhoneやさらにいえばiPod touchで十分なのではないか、といった「本当にiPadって、いるの?」という議論が顕在化したのだ。

 iPad自体の評価は、正直なところ使ってみないと分からないので、私はまだ中立であり、その意味では期待感もある。ただ今回の冷や水にかかわらず、iPadが天下を取るわけではないのは間違いないと思っている。iPadはあくまでパッド型端末という新しい世界観を示すものであって、やはり真打ちはそこでも米グーグルのAndroid(アンドロイド)であろう。そして、理由は後述するが、特に日本において、そうしたパッド型端末が大きなフロンティアであることは、間違いない。

 その意味で、以前より本連載で触れているSIMロック解除規制前回の電波オークションの議論が目指す「論理的な上下分離」という将来像は、大きく変わらない。そしてそれを折り込んだ動きが、既にコンテンツレイヤーで起き始めている。それが、ヤフーとDeNAの提携である。

新たな競争環境における共闘の模索

 ヤフーとDeNAの提携は、連休前の4月27日に発表された。まずパソコンの領域では、両者の共同事業として「Yahoo!モバゲー(仮称)」を構築・運営し、DeNAが提供するモバゲータウンにある定番ゲームの移植や新ゲームの開発・展開、既存ソーシャルグラフの展開を図る。また同時にYahoo!ウォレット決済の利用を発表し、決済機能の共通化を目指す。一方、パソコン・モバイル双方の領域では、両者のIDの連携による相互利用を実現、クロスプロモーションや相互誘導を実施していくとする。

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