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スマートグリッドの“主役”が出揃ってきた

社会システムイノベーションで二次電池が担う役割

  • 宮田 秀明

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2010年5月14日(金)

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 2年前、日産自動車と東大の私たちのグループが産学連携活動を始めようとした。その研究テーマは、「電気自動車(EV)による社会システムイノベーション」。車も社会システムを構成する一つの要素であることを認識して、自動車産業の新しい方向性の追求を目標にしようということになった。

 それまで私は製造業とサービス業の融合の大切さを主張していた。製造業には必ずサービス業の部分がある。そのサービス業の部分を強化していくことが、製造業の大きな戦略の一つであるべきで、「ものづくりに徹する」のは間違った戦略であると思ったからだ。

 リースサービスやメンテナンスサービスなど製品のライフサイクル全体をビジネスの対象にした方が、事業価値が高くなる。米ゼネラル・エレクトリック(GE)と三菱重工の事業内容と利益を比べてみればよく分かるだろう。原子力発電所の正しい売り方を考えてみても良く分かるだろう。

「二次電池」が、環境問題を解決するプレーヤーの一つに

 EVビジネスの場合はもっと明確だ。ガソリン車がEVになっていく時、製造業とサービス業の融合は不可欠だ。充電サービスはEV社会のインフラとして不可欠だし、もし電池がリユースされて世に流通することになるとしたら、車ビジネスには大きな変化が生まれてくる。

 日産との話し合いの後、東大工学部システム創成グループの環境関係の先生方に集まってもらった。私よりもはるかに長く環境をテーマに研究を行っている方がたくさんいたから、色々な意見を聞きたかった。

 M准教授が言った。「電気自動車ではなく、二次電池にしましょう。二次電池に電気を貯蔵できるというパラダイムシフトは、もっと大きな革新をもたらす可能性があります。EVだけでは小さいですよ」。

 この一言で、私たちは「二次電池による社会システムイノベーション」の活動を自動車だけでなく多業種の方々と始めることになった。

 この2年間のうちに世界各国で、二次電池が環境問題を解決するプレーヤーの一つであることが認識されてきた。私たちのフォーラムを中心とした「二次電池による社会システムイノベーション」の活動も少しは貢献したのかもしれない。

 しかし当初は、世界各地のスマートグリッドのような新しい環境システムを創造するプロジェクトの中で二次電池の位置づけは低かった。実際、その時点で使える二次電池はNaS電池しかなく、高価だし、将来性を疑問視する見方もなくはなかった。1年前、有力エレクトロニクスメーカーの電池技術者や電力事業の専門家の人々の中には、リチウムイオン電池のスマートグリッドへの組み込みなどの定置型の利用を不可能視する人も少なからずいた。

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