• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

勝つ種をまく「ずらし」の技術

インテルとNTTドコモから学ぶ「種まき」の教訓

  • 木村 公昭

バックナンバー

2010年5月21日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 前回は既存の勝ちパターンを維持しながら、いかに新しい勝ちパターンづくりを進めるかについて考えた。そして、「今、ここ」にある芽を見逃さないことが大切であると書いた。当たり前のことだが、芽は種をまかないと生まれない。今回は「種まき」について、考えを深めたい。

インテルの事例について再考する

 前回、メモリ、マイクロプロセッサ、プラットフォームと中核事業の世代交代を見事に果たしたインテルの事例を紹介した。プラットフォーム事業は7年前の「セントリーノ」の成功、さらに19年前の「PCIバス」の成功にさかのぼることができる。

 インテルがPCIバスの開発に乗り出した背景には、次世代プロセッサを拡販するために、PCアーキテクチャの進化を促すことが不可欠との思いがあった。当時のインテルはチップ・メーカーであり、チップ拡販のためにした決定だった。

 PCIバスの成功が今日のプラットフォーム事業の芽になろうとは、インテル・アーキテクチャ・ラボを作ったアンディ・グローブ社長(当時)ですら予想していなかっただろう。

 当時、次世代プロセッサを拡販する方法はほかにも色々あったに違いない。しかし、インテルはチップ・メーカーが新しいバス標準規格を考えるという前代未聞の道を選んだのである。

「ずらす」ことで勝ちパターンの芽を育てる

 前代未聞の決定をしたインテルの狙いは次世代プロセッサの拡販にあったが、この選択には2つの重要な意味があった。

 1つ目は、競争の次元をクロック周波数から、プラットフォームの性能へとずらしたことである。マイクロプロセッサの性能は18カ月ごとに倍増するという「ムーアの法則」は今も生きているが、競争の次元をプラットフォームの性能に広げたことで、インテルはよりユーザー志向へと変わった。

 2つ目は、競争の視点をインテル単独から、PC業界のエコシステム(生態系)へとずらしたことである。PCアーキテクチャの主導権を握る過程で、同社はエコシステムのハブになるために必要な能力を獲得していった。この新しい能力はプラットフォーム事業を推進する上で不可欠なものであった。

 インテルの事例は「新しい勝ちパターンの芽を育てる」とはどういうことかを教えてくれる。

 PCIバスを開発するという選択はチップ拡販のためであったが、競争の次元と競争の視点の両方をずらしたことで、将来の勝ちパターンの芽が生まれたと言える。もちろん、それが勝ちパターンの芽というのは今日のインテルを知った上での後知恵であり、その当時は知る由もない。

ドコモの勝ちパターンは顧客接点での差別化

 これまでこの連載で取り上げた企業は、どれも勝ちパターンが明確で分かりやすいが、実際には一見してそうでない企業も少なくない。特に、現場力の強さで勝っている企業の勝ちパターンは明確でないことが多い。NTTドコモもそうである。

コメント0

「勝つインテリジェンス」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員