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全体最適と局所最適、どちらが大切か

経営が方向を見失い、衰退や破綻へと向かわないためには

  • 宮田 秀明

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2010年5月21日(金)

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 国の政治は国を経営することであり、もちろん難しいことだ。特に国民一人ひとりの価値観が多様であることが、難しさの度合いを高めている。中国なら50を超える民族の集合体なので、日本よりもはるかに大きな経営力が要求されていることだろう。

 国の経営では、「国を守って発展させる」という全体最適と、「国民一人ひとりの満足度を高める」という局所最適を両立させなければならない。

 国民全員を満足させながら国益を増進できればいいのだが、そんな理想的なことはなかなか実現できないから、国民の50%以上の満足度を高め、支持を得て、国益増進の全体最適に取り組むのが正しい国の経営の仕方だろう。

全体最適と局所最適のバランスをとる

 企業経営も同じだ。企業は利益を上げて成長しなければ生き残れないから、企業の全体最適が重要だ。そのために、時には構成員に厳しい施策を実行しなければならない時もある。

 しかし、長い目で見て、社員一人ひとりの満足度を高める経営ができないようだと、企業自身がいずれ衰退して退場せざるを得なくなるので、局所最適も大切である。社員が成長して企業が成長する。全体最適と局所最適の微妙なバランスを保ちながら両立させるのが経営なのだ。

 では、全体最適と局所最適のどちらが大切だろうか。

 答えは明白である。全体最適がなければ、局所最適はない。全体最適の経営ができなくて利益を出すことができず、企業が倒産してしまえば、社員の満足度という局所最適は吹き飛んでしまう。国の場合も同じだ。国のGDP(国内総生産)が伸びなければ、国民一人ひとりの豊かさは縮んでいくことになる。

 誰でもわかっていることなのだが、全体最適と局所最適のバランスは本当に難しいと思う。行政改革や環境問題へ果敢に取り組もうとした橋本龍太郎首相は、全体最適にビジョンを重ねていたリーダーだった。しかし、国民一人ひとりの局所的な満足度を高めるための施策を怠っていたので、選挙に負け、先が続かなかったと見ることもできるだろう。

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