「iPad上陸」

インターネットが“空気”になる!

あらゆるコンテンツの「窓」へと進化

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2010年6月4日(金)

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前回から読む)

 前回までは主に、iPadで動くアプリや写真といったコンテンツについて触れてきた。iPadのように画面が大きくて薄い端末は、ひょいと手軽に持ち上げて電子書籍を読んだりゲームで遊んだり、写真を見て楽しんだりするのには最適なのである。だが、こんな疑問を抱く方も少なくないはずだ。

 確かに楽しいかもしれないけれど、それだけ?

朝食を食べながらニュースを読める便利さ

 本気でゲームで遊び倒すなら、専用のゲーム機の方が高精細で本格的に作り込まれたソフトが揃っている。電子書籍を読むなら、米アマゾン・ドット・コムの「Kindle」の方が目が疲れないので圧倒的に読みやすい。何でもできるiPadは、結局は中途半端な機械ではないか、との印象を持つ人がいても当然だ。

 だが、iPadの本当の凄みは、ノートパソコンよりも薄くて軽く、手軽に扱える端末が、インターネットに簡単につながることにある。何だそれだけか、と言うなかれ。今回は正式な日本版が発売されたことを踏まえて、iPadがインターネットにつながることで生活がどう変わるのかをリポートしたい。

 まず最初に、朝食の場面を思い浮かべてほしい。食卓に向かい、スクランブルエッグとカリカリのベーコン、そしてバターを塗ったトーストを美味しくいただき、温かいコーヒーを飲む。そんな理想の朝食(少なくても私の場合は)をとりながら最新のニュースを知るには、これまでは紙の新聞が欠かせなかったはずだ(もちろん「日経ビジネス」でもいいし、それは大歓迎だ)。

 それらのニュースコンテンツがデジタル化されたとして、朝食の最中にパソコンに向かって読むだろうか。ケータイを片手に小さな画面で読むだろうか。もちろん読んでもいい。だが、朝食をとりながらノートパソコンを開くのは現実的ではないし、ケータイの画面では小さくて一覧性に乏しいうえ、指が腱鞘炎になりそうだ。代わりにiPadが食卓にあれば、新聞や雑誌と置き換わっても違和感がない。

すっと手を伸ばせばそこにある存在

 大手マスメディアのニュースサイトや「日本経済新聞」の電子新聞を読むのに、iPadはちょうどいい(日経新聞の電子版は、残念なことに現時点では一部がiPadに非対応であるが)。面白い記事があれば、家族にiPadを手渡して見せることだってできる。パソコンではこうはいかない。

 しかも、記事を読みながらTwitterでつぶやいたり、気になる記事をメールで送ったり、ネットサービスの「Evernote」に保存したりもできる。Twitter閲覧アプリを開いて、世の中の動きをチェックしてもいいだろう。デジタルならではの付加価値と紙の利便性を、それなりに両立できている。

 ほかにもiPadに向いた場面はある。ちょっと調べ物をしたいときは、すぐ手にとって一瞬で起動させてネットで検索できる。レシピを調べてiPadに表示させて、そのままキッチンに持ち込んで料理してもいい(水に濡らさないように気をつける必要はあるが)。ネットスーパーやインターネットの出前サイトを表示させて、家族で画面を見ながら何を注文するのか相談しながら決める、といった場面でも便利だろう。

 すっと手を伸ばせばそこにあり、一瞬でインターネットにつながり、大きな画面に指で触れて操作するだけでいい。そんな場面に、iPadはすっぽりとはまる。パソコンでは設置場所まで行ってキーボードに向かわなければならないし、画面が小さい携帯電話では物足りない。

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このコラムについて

iPad上陸

 米アップルの新型情報端末「iPad」が日本に上陸した。その大きな存在感は、薄く軽く独創的な見た目ばかりではない。映像や書籍、広告、ゲームなどのコンテンツの概念を覆し、人々の生活やビジネススタイルを大きく変える可能性を秘めている。
 米国で発売された端末をいち早く使うことで浮き彫りになった、iPadの期待と現実を浮き彫りにする。

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