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菅政権とポジティブスパイラルを作る経営

日本の低迷基調をどうやって止めればいいのか

  • 宮田 秀明

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2010年6月11日(金)

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 菅政権に対する期待が高まっているようだ。まじめでしっかり勉強している議員を中心とした内閣作りが行われたからだろうか。郵政民営化の逆戻りと、効率の悪いバラマキ予算だけはやめてほしいと思っている人が多いことだろう。

 菅政権は経済と財政の立て直しと社会保障改革の充実の3本柱を進めていくことになりそうだ。至極当たり前のことだと思う。問題は優先順位である。すべてのことは連鎖して動いていくので、そのすべてがWIN-WINの連鎖関係を作るように、各テーマに優先順位をつけていくのが設計と経営にとって最大のテーマであり、醍醐味だ。

 優先順位を間違えないでポジティブスパイラルを作ることができれば、素晴らしい設計になる。飛行機の設計では、機体重量を軽くすることがポジティブスパイラルを作る。高性能エンジンの開発も重要だが、機体を軽くできれば、たくさんの乗客を乗せることもできるし、エンジンを小さくして航続距離を長くすることもできる。

経済、財政、社会保障のいずれを優先するか

 3本柱の経済、財政、社会保障の優先順位をどうすれば、ポジティブスパイラルを作ることができるのかの判断は極めて大切だ。

 例えば、社会保障を充実させることに一番の優先順位を与え、これが経済を活性化し、最終的に財政も良くなるという考え方もなくはないだろう。

 しかし、国際的な事業の創造につながりにくい社会保障が経済の活性化につながる割合は極めて少ないだろう。むしろ毎年1兆円増える社会保障費を考えれば、この事業を民間に任せて効率を高めた方がいいだろう。社会保障を起点にしたポジティブスパイラルの図は描きづらい。

 ごく当たり前のことだが、「経済→財政→社会保障」の優先順位しかありえないと私は思う。経済を発展させ、税収を増やし、無駄な出費を減らし、消費税を上げて財政再建へのベクトルを定め、社会保障を充実させる道を拓くというのが、社会の中のWIN-WIN関係を作るポジティブスパイラルの唯一の道だろう。

 経済を立て直すためには新しい産業の創出が不可欠である。環境システム、社会インフラシステム、医療システムなどが最有力な対象分野であるということにはコンセンサスが形成されてきている。

 一時喧伝されたバイオやナノのような要素技術ではなく、システム技術が主役に躍り出てきていることを客観的に認識したい。20世紀の最後の四半世紀は半導体を中心とした要素技術イノベーションの時代だったが、21世紀はシステムイノベーションの時代になっているのだ。経済のベクトルをこの流れに合わせることはごく自然なことだ。

コメント7件コメント/レビュー

「システム技術による産業創出」という新しい視点を提供しており、これぞ日本の十八番技術ではないかと、光明を見た気がする。今までも、インフラ輸出という限定的なシステム技術の強みは分かっていたが、抽象度を上げることにより、より幅広い分野での活路が見出せそうに思う。非常に良い記事だと感じた。(2010/06/14)

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「システム技術による産業創出」という新しい視点を提供しており、これぞ日本の十八番技術ではないかと、光明を見た気がする。今までも、インフラ輸出という限定的なシステム技術の強みは分かっていたが、抽象度を上げることにより、より幅広い分野での活路が見出せそうに思う。非常に良い記事だと感じた。(2010/06/14)

財政赤字の原因は、巨額な公共事業でも、社会保障の増大でもない。経済を成長させないという反「資本主義」的な政策を取らせた、経済をわからない似非経済学者のせいである。経済が成長しない資本主義国は破綻する。財政も破綻する。経済が成長して初めて、経済が健全化し、税収が上がり、財政が健全化する。財政を黒字にすると言って、不況を起こして、結局財政赤字を増やして来たのが今の日本の失政。世界中から失笑を買っている。世界が日本の財政を再建せよと言うのは、日本の経済に沈んでほしいからである。(2010/06/11)

記事を読んで、とても率直で良い指摘をされていると感じた。しかし、この記事に対する評価は、私が見ている時点で参考にならなかったという意見が65%を占めている。何故だろう?私は、これをとても不思議に思う一方で、ここに、現在の日本がかかえる重い病巣を感じざるを得ない。人の言うことに文句は言うが、自分では何もアイディアも出さず、行動も起こさない人々の存在。たしかに資源には恵まれていないかもしれないが、日本のように、豊かな環境と人的資源に恵まれている国は世界を見渡してもそうはない。21世紀に人類が直面する環境とエネルギーというふたつの大きな課題を克服するポテンシャルを、間違いなく日本は持っている。政府のあり方や税制のしくみなど、これまでの既得権益を打破して、新しい日本を立ち上げていくことを新政権には期待したい。(2010/06/11)

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