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AKB48の総選挙に見る、視聴者が「貢献」できる仕組み作り

「4つのC」がコンテンツクリエイティブ産業を活性化させる

  • 山下 達朗

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2010年7月15日(木)

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 日本のコンテンツクリエイティブ産業について述べる前に、本稿で扱うコンテンツクリエイティブ産業について定義したい。本稿では、地上波放送などの放送番組コンテンツ、アニメや映画コンテンツ、インターネット回線などを通して配信される動画コンテンツ、音楽コンテンツをコンテンツクリエイティブ産業として定義する。厳密に定義するつもりではないが、各種書籍や新聞、インターネット上のブログなどのテキストコンテンツ、また、ゲームや玩具などについては、本稿では対象とはしない。

 日本のコンテンツクリエイティブ産業は現在、苦境に立たされている。過去5年間の日本のコンテンツクリエイティブ産業市場は、2004年から2009年の間に、規模にして約2000億円の縮小、年平均成長率は1.03%減となっている。特にビデオソフト市場および劇映画市場の縮小が著しく、2004年から2008年の成長率はそれぞれ、1.97%減、1.54%減となっている。

出所:電通総研編『情報メディア白書2010』(ダイヤモンド社)
地上波民放テレ市場のみ数値は年度、ほかはすべて暦年

官も成長産業として期待を寄せる

 こうしたコンテンツクリエイティブ市場の縮小の背景には、もちろん2008年のリーマンショックに代表される日本経済の悪化という要因もあるが、それ以外にも放送コンテンツからインターネット上のテキストコンテンツへの広告費の移行や違法コンテンツの流通による正規コンテンツ購買量の減少といった構造的な要因も大きく影響している。

 特に違法コンテンツの流通については、いくら取り締まってもイタチゴッコになってしまい、動画共有サイトへの違法コンテンツのアップロードや、ファイル交換ソフトを用いた違法コンテンツの交換はすぐにはなくならないだろう。むしろ、インターネット利用者数のさらなる増加により、今後もさらに拡大していく可能性のほうが大きい。

 コンテンツクリエイティブ産業が縮小していくことは、コンテンツクリエイターに支払われるお金、つまり彼らの給料が減少していくことを意味しており、これは日本のコンテンツクリエイターの人数の減少につながる恐れがある。極端に言えば、日本の娯楽文化が世界に認められる機会を損失しているのである。北野武監督や宮崎駿監督など、日本を代表するコンテンツクリエイターがカンヌ映画祭やアカデミー賞など、世界的に権威のある場で認められることに喜びを感じる日本人は私だけではないだろう。

 日本のコンテンツクリエイティブ産業には、文化的な役割ばかりではなく、競争力のある輸出品として、日本の国際競争力強化の一翼を担うものとしての期待も大きい。知的財産戦略本部の「知的財産推進計画2010」では、日本のコンテンツを核とした海外収入を2009年現在の約1兆2000億円から、2020年には約2兆6000億円まで拡大する成長戦略を示している。また、インターネット関連の映像や音楽などのコンテンツビジネスの市場規模については、2008年の1兆4000億円の市場を2020年には約7兆円にまで拡大する目標を掲げている。そのための具体的な施策として、民間投資を促す税制上の支援や、コンテンツの国際共同制作への助成などを検討するとしている。

 このように官からの後押しも期待されてはいるが、日本のコンテンツクリエイティブ産業を活性化しコンテンツクリエイターの裾野を広げるためには、コンテンツ供給事業者、あるいは配給事業者といったプレーヤーはどのようなビジネス上の工夫をすべきだろうか。

AKB48の総選挙に熱狂する人々

 ここでは、「違法コンテンツの取り締まりを強化させなければならない」というようなことを言うつもりは筆者に毛頭ない(前述のようにイタチゴッコを続けるだけである)。どのようなコンテンツならばユーザーはお金を払ってくれるのか、お金を払ってくれるコンテンツ作りのためにはどのような仕組み・仕掛けが有効かということについて考えてみたい。

 ユーザーがお金を払ってくれるコンテンツを考えるうえで、人々が熱狂的になるエンターテインメントはどのようなものがあるかについて考察したい。ここでは、前述のコンテンツクリエイティブ産業の定義にとらわれず、広くレジャー、エンターテイメント業界における成功例を参考にしたい。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長