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iPadにユニークな放送/映像サービスが続々登場

電子書籍だけじゃない、広がる可能性

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2010年7月20日(火)

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 米アップルがタブレット端末「iPad(アイパッド)」を5月28日に日本で発売してから約2カ月が経過した。9.7インチ型のIPS液晶ディスプレイを搭載し、瞬時に起動して使えるiPadは、ウェブサイトや動画、電子書籍など、様々なデジタルコンテンツの消費スタイルを変えるビューワーとして、注目を集めている。

 日本民間放送連盟の広瀬道貞会長(テレビ朝日顧問)は5月27日に定例の記者会見でiPadの発売について「我々にとっては緊張すべき状況を迎えた。テレビがこれまでメディアの中において、広告を集める力で相当優位だった状況を失わないようにしていきたい」と述べた。実際には、テレビ局は積極的に打って出る動きを活発化させている。今回は放送/映像関連の取り組みについてまとめた。

ブランド構築狙う番組/事業者関連アプリ

 放送用のコンテンツをそのまま二次利用するのではなく、事業者や番組のブランドやキャラクター、世界観を生かしたアプリをiPad向けに提供したのが、テレビ東京の「情熱の系譜 for iPad」や、NHK(日本放送協会)の「NHK時計HD」である。

 ミニ番組の公式アプリである「情熱の系譜 for iPad」は、番組の素材を使って改めてiPad用の「動画付き電子書籍」ふうのコンテンツとして作り直している。番組とアプリが互いに補完しながら、取り上げたテーマを深く楽しめるように作られている。

 「NHK時計HD」は長年NHKの顔として、正時のお知らせの際に使われてきた時計をアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」やiPadで再現するアプリである。NHK時計は、これまでにもブログパーツやパソコン用ウィジェット、各種携帯電話機用ウィジェット、Android(アンドロイド) OS(基本ソフト)用アプリとして提供されてきた。NHK時計には、視聴者サービスとして提供されているだけでなく、「アプリなどのコンテンツ提供を検討しているプラットフォームについて、アプリの制作から配信までひと通りの作業を経験し、必要な開発体制を確認するための素材という位置づけもある」(NHK編成局デジタルサービス部副部長の倉又俊夫氏)という。iPhone向けにはNHK時計提供後、NHKの国際放送を視聴できるアプリ「NHK World TV Live」を既に提供しており、iPad向けにも検討している。

動画配信の新しいウインドウとして活用

 実際にiPad向けの取り組みとして多いのは、「コンテンツ二次利用の新しいウインドウ」としてiPadを位置づけたサービスである。

 東京ケーブルネットワークは、コミュニティーチャンネルの自社制作コンテンツ活用を目的に、iPhone/iPad向け配信の実験を行う。システム的には放送番組の再送信のほか、視聴中の番組の巻き戻しや、番組の頭に戻って見直すスタートオーバーのような機能の提供も可能である。

 フロントメディア(東京都港区)の携帯電話機向け動画配信サービス「QTVビデオ」は、iPhone向けに12作品の動画配信を6月1日に開始した。iPadにも近日中に対応する予定である。一般的な携帯電話機向けに提供している従来のQTVビデオサービスでは、就寝前の時間帯に利用のピークがある。このことから、携帯電話機向けといっても外出先で見ているだけでなく、自室などでテレビ代わりに楽しむケースが多いと分析している。6月中旬の取材時には、開発中のiPad用アプリによるデモを見ることができた。動画を再生するiPadは一見小型の液晶テレビのようで、プライベートな動画視聴というQTVビデオの利用シーンにマッチしていた。

iPad向けにラジオの配信、空いた画面を有効活用

 放送関連では、テレビだけでなくラジオもiPad向けのサービスを提供している。TBSホールディングスのデジタルラジオ「OTTAVA(オッターヴァ)」は、iPhone用の聴取アプリに続き、iPadとiPhoneの両方に対応した聴取アプリ「OTTAVA News & Classics」の提供を6月中旬に開始した。画面にはOTTAVAで放送中の番組や曲の情報に加えて、TBS News iの最新ニュースを表示する。聴取した曲を「iTunes Store(アイチューンズ・ストア)」で購入する機能もあり、アフィリエイトによる新しいビジネスモデルにも挑戦している。

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