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ホント?「業務定義」だけでシステム完成

“魔法”と誤解される製品を創ったウルグアイの科学者と天才プログラマ

  • 谷島 宣之

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2010年9月8日(水)

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 経営課題は信用を得ることです。20年前に製品を出した時から、この課題は変わっていません。

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 「今、困っていることは」と聞かれて、こう答える経営者はまずいない。不祥事や事故を起こした企業の経営者であれば「信用を取り戻したい」と言うかもしれないが、昔からそうだったとなると尋常ではない。

 スペイン語で冒頭の回答をしたのは、ウルグアイのIT(情報技術)企業、アルテッチ社(Artech)の創業者であるブレオガン・ゴンダ(Breogan Gonda)社長である。記者になって25年、スペイン語の通訳を介した取材は初めてであったが、聞き間違えたわけではない。


 我々は技術の会社であり、研究開発にずっと力を入れてきました。20年かけて育てた技術とそれを実装した製品に自信を持っています。しかし、当社の説明を聞いた人はたいてい、「そんなことができるとは思えない。できるとしたら魔法だ」と言ってなかなか信用してくれないのです。魔法ではなく技術だと分かっていただくのは本当に大変です。

 “魔法”と誤解されるその製品は「GeneXus(ジェネクサス)」と言い、システム開発ツールと呼ばれる製品分野に位置付けられる。情報システムの設計・開発作業をコンピューターによって支援するものだ。

 不思議なことに、情報システムの設計・開発にあたって、コンピューターはあまり利用されてこなかった。一連の設計・開発作業はすべて、システムズエンジニア(SE)が頭と手を使って進めてきた。

なにやら難しい話になってきた

 一般的な設計・開発作業は以下のようになる。「こういうふうに経営したい」「仕事を進めたい」とする経営者や現場の要望を、システムズエンジニア(SE)が設計書にとりまとめる。続いて設計書を見ながら、SEがデータを格納するデータベースを設計し、さらにデータに対する処理の流れをプログラミング言語を使って記述していく。コンピューターの上に実装される情報システムとは、データベースとプログラムを指す。

 大規模な情報システムになると大量のSEが動員され、SE達を管理するために大量の管理者が必要になる。このため開発作業の最終段階は人海戦術で乗り切ることが少なくない。

 人手がかかる設計・開発作業をGeneXusはコンピューターを使って自動化できるという。なにやら難しい話になってきたが、「GeneXusとは要するに何か」とゴンダ氏に聞くと、意外にもコンピューター用語をほとんど使わずに説明してくれた。

 我々が20年取り組んできたことは何か、という質問だと思います。答えは、経営者や現場の方が持っているナレッジ(業務知識)を純粋なまま蓄積し、いつでも利用できるようにすることです。ナレッジをコンピューターから切り離すにはどうしたらよいかと考え、それを実現する方法を用意しました。

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 読者の皆様は、この説明でもっと分からなくなったかもしれない。しかも、GeneXusの説明資料を見ると「GeneXusの目的は、システム構築ではありません。未来の変化からビジネスを守ることです」と大書してある。ますます分からないので、ナレッジを蓄積するためにGeneXusをどう使うのかと尋ねてみた。するとゴンダ氏は絵を描いて説明してくれた。

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