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端末主導で通信インフラを選ぶ、コグニティブ時代

2010年後半の潮流を探る《後編》

  • クロサカ タツヤ

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2010年9月9日(木)

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スマートフォンが招くインフラ地殻変動の兆し」《前編》から読む
本命は『オフロード』と『インターネット』」《中編》から読む

 夏風邪をひいてしまい、1週間ほどお休みをいただいての連載更新となるが、ケータイ産業の動きは、夏風邪も夏バテも感じさせないほど、相変わらず激しい。

 例えば、前回も指摘したケータイ向け電波帯域の圧倒的な不足を受け、総務省が大幅な帯域確保に向けた検討を始めると報道された。2011年7月の地上アナログ放送の停波を受け、2012年以降に予定されている周波数再編を睨み、よりケータイが利用しやすいような周波数帯域の割当が可能か、それがどのように実現されるのか。こうした検討が規制当局としても必要だと考えていることが、改めて確認された。

 また、9月7日に電気通信事業者協会(TCA)が発表した2010年8月末の携帯電話・PHSの契約者数では、初めてソフトバンクモバイル(以下、SBM)が累積契約数で市場シェア20%を超えた。最近のSBMの販売の多くが米アップルの「iPhone(アイフォーン)」と「iPad(アイパッド)」で占められているであろうことを踏まえると、もはや日本でも一大スマートフォン市場ができあがりつつあることがうかがえる結果となっている。

さらに進むスマートフォンの台頭

 海外の動きも活発だ。8月半ば、アップルが、NFC(近距離無線通信)の専門家を登用したことで、iPhoneの「おサイフケータイ化」の噂が一気に広まった。そうかと思えば、そのアップルに無線チップを供給しているドイツの半導体メーカーであるインフィニオン・テクノロジーズの無線チップ部門を、米インテルが約14億ドルで買収すると発表した。先に本連載でも触れた、日本のルネサスエレクトロニクスによるフィンランドのノキアのワイヤレスモデム事業部門の買収を、大きく上回る規模での買収劇である。

 このように、ケータイ産業の地図を塗り替えるような動きが、国内外を問わずあちこちで生じている。ただ、こうした動きがこのタイミングで顕在化するであろうことは、半ば必然でもある。その理由は、本連載でも再三指摘を重ねているように、ケータイ産業に大変革を促すような様々な要因が、2010年の前後2年に集中して発生することが、概ね予見できたからだ。

 例えば周波数帯域に関する問題にしても、地上波のテレビがデジタル放送に移行することで周波数の「空き地」が生まれることは、以前より予定されていたこと。また、その空き地をどう再活用するかを議論するうえで、ケータイが電波利用の主人公となることも、特にケータイ先進国である日本においては、誰しもが容易に想像できたことであろう。

 もちろん、スマートフォンの台頭のように、予想を超えた展開もある。9月7日付で発表されたNTTドコモの2010年8月末時点の契約数を見ると、契約数全体は12万6000契約ほど増加する一方で、iモード契約数が1万2000契約ほど減少している。ネット上では、「iモード契約を必要としないスマートフォンが予想以上に伸びた結果ではないか」との声もあり、仮にそうした見方が妥当だとすれば、NTTドコモでさえも利用者の構造が変わり始めたということになる。

 恐らくこの流れは、当面変わらないと思われる。なにしろ、スマートフォンのラインアップが今後世界的に一層拡大することは、間違いない。また従来型のケータイ端末でも、実は米グーグルのAndroid(アンドロイド)などスマートフォンのOSを採用する動きが強まっている。見た目は伝統的なテンキーのケータイでも、中身はほぼスマートフォンという端末が、来春以降は続々とお目見えすることになるだろう。

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